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小野薬品、冠動脈CTにおける描出能改善剤「コアベータ静注用12.5mg」を発売
冠動脈CTにおける描出能改善剤「コアベータ(R)静注用12.5mg」新発売のお知らせ
小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁、以下、当社)は、冠動脈CTにおける描出能改善剤「コアベータ(R)静注用12.5mg(一般名:ランジオロール塩酸塩、以下、コアベータ)」を9月15日に新発売しますのでお知らせします。「コアベータ」は、冠動脈CTにおける描出能を改善させる世界初の薬剤です。
近年、狭心症や急性心筋梗塞などの虚血性心疾患における冠動脈の狭窄や閉塞を診断する方法として、冠動脈CTが注目されています。冠動脈CTは、心臓カテーテルによる冠動脈造影とは異なり、動脈の穿刺を必要としない低侵襲の検査であり、また、外来で比較的短時間で終了する簡便な検査です。
しかし、冠動脈CT検査をする時に心拍数が高くなり、画質の低下を生じて、的確な診断が困難となる場合があります。そこで、検査中の短時間だけ心拍数を下げて撮影する必要があります。
「コアベータ」は、主に心臓に多く存在するβ1受容体を選択的に遮断し、心拍数を速やかに低下させる薬剤であり、心拍数が高い場合でも、当該検査前に本剤を投与することで心拍数を下げ、冠動脈CTにおいて、より鮮明な画像を得ることが期待できます。
「コアベータ」は、国内において販売中の注射用オノアクト(R)50と同一有効成分です。注射用オノアクト(R)50は、当社が創製・開発した短時間作用型β1受容体遮断剤で、2002年7月に「手術時の下記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:心房細動、心房粗動、洞性頻脈」の効能・効果で承認され、また、2006年10月には「手術後の循環動態監視下における下記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:心房細動、心房粗動、洞性頻脈」の効能・効果が追加承認され、これまでに多くの患者さんにご使用いただいています。
※コアベータ(R)静注用12.5mgの新発売による当社の中期的連結業績に与える影響は軽微です。
<参考資料>
承認内容の概要は以下の通りです。
製品名:コアベータ(R)静注用12.5mg(英名:COREBETA.for Intravenous 12.5mg)
一般名:ランジオロール塩酸塩(英名:Landiolol Hydrochloride)
効能・効果:コンピューター断層撮影による冠動脈造影における高心拍数時の冠動脈描出能の改善
用法・用量:ランジオロール塩酸塩として、1回0.125mg/kgを1分間で静脈内投与する。
特徴:
1.世界初の「冠動脈CTにおける高心拍数時の冠動脈描出能の改善」に対する適応を取得した薬剤です。
2.投与直後に心拍数減少作用を示し、15〜30分で消失する、即効性と調節性に優れた短時間作用型β1選択的遮断剤です。
3.撮影時心拍数を減少させ、良好な冠動脈描出能を得ることができます。
4.被爆低減撮影に必要とされる65拍/分までの到達率は66.7%(84名/126名)でした。
5.副作用の発現率は5.3%(20名/377名)でした。
承認時の臨床試験において377名中20名(5.3%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められました。主な副作用は血圧低下4名(1.1%)、ALT(GPT)上昇3名(0.8%)、発疹3名(0.8%)、AST(GOT)上昇2名(0.5%)、ビリルビン上昇2名(0.5%)、白血球増加2名(0.5%)でした。
包装:コアベータ(R)静注用12.5mg:5バイアル
薬価:12.5mg1瓶 2,634円
薬価収載日:2011年9月12日
発売日:2011年9月15日
以上