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帝人テクノプロダクツ、アラミド繊維が東京スカイツリーの超高圧ホース継手の補強材に採用
アラミド繊維「テクノーラ(R)」が東京スカイツリーに使われています
帝人テクノプロダクツ株式会社が製造・販売するパラ系アラミド繊維「テクノーラ」が、2012年春に開業が予定されている東京スカイツリー(東京都・墨田区)において、水をくみ上げるために使用される超高圧ホースの継手の補強材として採用されました。
高さ634メートルの東京スカイツリーのような超高層建築物で水を使用するためには、ポンプ設備で大量の水を高所にくみ上げることになり、そのためホースおよびホース同士をつなぐ継手には、高い水圧に耐えることができる優れた強度が要求されます。一方向に配列した「テクノーラ」の繊維シートで継手を補強することにより、継手を水圧による破裂から守ることができます。
軽量で、鉄の8倍の引っ張り強度、優れた耐熱性などを備えた「テクノーラ」は、ゴムベルトやホースのほか、光ファイバーケーブル、産業用のロープやケーブル、コンクリートなど、幅広い製品の補強材として使用されています。
【参考】帝人のアラミド繊維について
アラミド繊維は、一般的に高強力、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性などの特性を持つ高機能繊維のひとつで、パラ系とメタ系の2種類に大別される。帝人グループは、この異なる2種類のアラミド繊維を事業化している世界有数のメーカー。パラ系アラミド繊維は、特に強度、防弾・防刃性などに優れ、主として防護衣料、自動車のブレーキパッドなどの摩擦材やタイヤの補強材、光ファイバーケーブルの補強材などに使われており、年率7〜9%の市場成長率が見込まれている。帝人がオランダで生産する「トワロン」と、日本で生産する「テクノーラ」の2つで世界市場の約2分の1を占める。メタ系アラミド繊維「コーネックス」は、長期耐熱性や難燃性に優れ、耐熱フィルターをはじめとする産業資材や消防服などのユニフォームに使われている。