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J.D.パワー、2010年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査結果を発表

2010-10-08

市販ナビの顧客満足度第1位、
据え置き型はパイオニア サイバーナビ、PNDはソニー ナブ・ユー

2010年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査
<市販 据え置き型ナビ/PNDセグメント>


 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:アルバート ラパーズ、略称:J.D.パワー)は、2010年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査<市販 据え置き型ナビセグメント/PNDセグメント>の結果を発表した。

 当調査は、市販ブランドのナビゲーションシステム(以下、市販ナビ)に関する顧客満足度を測定するものである。検索・案内機能だけでなく、音楽・映像機能、通信を利用したサービスなど、車載情報機器としてのナビの評価を幅広く測定している。今年4回目となる市販ナビ調査は、2008年4月から2010年3月の間に市販ナビを購入した利用者を対象に、2010年7月にインターネット調査を実施し据え置き型ナビは2,397人、PNDは1,818人から回答を得た。

 当調査ではナビの総合的な満足度を複数の要因の影響度を加味して測っている。据え置き型ナビの満足度は、「サービスサポート(*)(9%)」、「ドライビングサポート(**)(41%)」、「カーライフサポート(***)(38%)」、「コスト(13%)」の4つのファクターで構成されている(カッコ内は総合満足度に対する影響度)。PND では「サービスサポート(6%)」、「ドライビングサポート(49%)」、「カーライフサポート(22%)」、「コスト(23%)」となる。PNDは据え置き型ナビに比べ、「コスト」ファクターの影響度が10ポイント高いという特徴が見られる。総合満足度スコアは、これらのファクターにおける複数の詳細項目に対する顧客の評価を基に算出した。

 サービスサポート*:ナビのカタログやメーカーホームページ、または購入店舗から得られる各種情報の評価
 ドライビングサポート**:目的地検索やルート案内、地図情報などナビゲーションシステムの基本機能の評価
 カーライフサポート***:音楽・映像再生機能、盗難や車両故障に対するサポート、PCや携帯電話との連携機能の評価

 据え置き型ナビの顧客満足度ランキングでは、対象となった6ブランド中、パイオニア カロッツェリア サイバーナビが589ポイントと3年連続第1位となった。サイバーナビは、「ドライビングサポート」で業界平均を45ポイントと大きく上回るトップ評価となり、ナビ機能の完成度の高さがうかがえる。第2位はアルパイン Xシリーズで、総合CSIは前年から大きく改善し585ポイントであった。「ドライビングサポート」以外のファクターでトップ評価となっており、新たに投入したX08シリーズの評価が高かったことが満足度向上に貢献したといえる。

 PNDの顧客満足度ランキングでは、対象となった5ブランド中、ソニー ナブ・ユーが538ポイントと2年連続第1位となった。ファクター別満足度では、特に、音楽・映像などの評価を含む「カーライフサポート」の改善が顕著でトップ評価を得た。第2位はサンヨー ゴリラで総合CSIは529ポイント、特に「サービスサポート」ファクターの評価が5ブランド中最も高く、販売店におけるスタッフのナビ知識・説明に対する評価が高かった。


◆PND、シェアが伸びる一方、価格評価は低下◆
 今回の調査で、市販ナビマーケットにおけるPNDのシェアは44%と、据え置き型ナビに対し、前年に比べ12ポイントシェアを伸ばしている。PNDナビの選定要因は、据え置き型ナビユーザーに比べ、昨年と同様に価格や基本性能で選ぶ傾向が強いという特徴が見られた。

 しかしながら、PNDは総合CSIスコアが前年から17ポイント低下し、特に価格に対する満足度が、前年に比べ40ポイントと大きく低下したことが明らかとなった。この価格評価の低下傾向はPNDの全ての価格帯で見られており、低価格をベネフィットとして市場に登場し伸びてきたPNDではあるが、価格に対する顧客の目が厳しくなってきていると考えられる。

 さらに、PNDも低価格帯(2〜3万円)のローエンドモデルが発売されているが、今回の調査では、5万円以上といった付加価値型PNDに対してシェアが伸びていることが確認された。消費者の価格に対する評価が厳しくなる中、低価格帯のPNDが、今後、消費者にどう位置づけられるかが注目される。


◆据え置き型ナビでも低価格帯のメモリーナビが伸びる可能性◆
 2009年初頭から、据え置き型ナビにおいて地図記録媒体がHDDではなくメモリーのナビが販売されてきている。今回初めて据え置き型のメモリーナビを調査対象としたが、その構成比は15%であった(HDDナビ:85%)。

 メモリーナビのユーザーは、HDDナビに比べ、性年代や車の利用頻度、車載ナビの利用頻度といったユーザー属性に差異は見られなかった。ただし、ナビの選定理由では、価格を重視する一方、TV機能や地図表示方法、渋滞を加味したルート設定など高機能に対する志向は低く、メモリーナビが、HDDナビ程の性能はなくてもよいという顧客ニーズを取り込めていることがうかがえる。

 メモリーナビの総合CSIスコアは545ポイントとHDDナビに比べ15ポイント下回るが大きな差とはいえず、今後据え置き型ナビにおいても、低価格で機能相応のメモリーナビが受け入れられる可能性がある。据え置き型メモリーナビやローエンドのPNDの出現により、製品価格帯の選択肢が広がりを見せる中、消費者が、それぞれのタイプの市販ナビをどう選択していくかが注目される。

 *J.D.パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D.パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。


<株式会社J.D.パワー アジア・パシフィックについて>
 当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始めコンピューター、通信関連、OA機器、サービス産業、金融など様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。ISO9001およびプライバシーマーク取得。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイト http://www.jdpower.co.jp まで。

<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
 ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、マーケティング・リサーチ、生産・販売予測、コンサルティング、教育・トレーニングおよび顧客満足度調査を実施している国際的な情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。

<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
 1888年に設立されたザ・マグロウヒル・カンパニーズ(NYSE: MHP)は、スタンダード&プアーズ、マグロウヒル・エデュケーション、ビジネスウィーク、J.D.パワー・アンド・アソシエイツなどを通じて金融サービス、教育、ビジネスに関する情報を提供している国際的な情報サービス企業である。世界40カ国に280カ所以上の拠点を有し、2009年の売上高は59.5億ドルにのぼる。詳細はウェブサイト http://www.mcgraw-hill.com まで。

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