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アンジェスMG、米国で転写因子Ets−1による血管新生/遺伝子治療に関する医薬特許が成立
Ets−1の医薬用途特許が成立(米国)
− 転写因子Ets−1による血管新生/遺伝子治療が対象 −
当社は、米国において、転写因子Ets−1による血管新生/遺伝子治療に関する医薬特許が成立し、本日、特許公報(米国特許第7,994,151号)が発行されたことをお知らせします。
本特許は、重症下肢虚血(末梢動脈閉塞症)、さらには心筋梗塞、狭心症および心不全を含む虚血性心疾患に対し、転写因子Ets−1遺伝子の投与により血管新生を起こす、新たな遺伝子治療法を提供するものです。
転写因子Ets−1は、HGFやVEGFによる血管新生カスケード(生体内における一連の過程)において上流部に位置し、HGFやVEGFの発現を介して、血管新生を起こすことが明らかにされています。
従いまして、Ets−1遺伝子の単独投与でも血管新生治療が可能ですが、HGFあるいはVEGFと併用することにより、HGFあるいはVEGFの血管新生作用を強化し、一層効果的な治療を期待することができます。
当社は現在、米国・欧州においてHGF遺伝子を用いる末梢動脈閉塞症の国際共同第III相試験を計画中であり、本発明は、この第III相試験結果に基づくHGF遺伝子の末梢動脈閉塞症に対する承認が得られた後、より一層優れた効果を求める新たなHGF遺伝子治療開発プロジェクトをサポートするものです。
なお、当社は米国以外においても本発明を特許出願しており、国際臨床開発を前提とした特許網構築を図っております。
日本特許出願公開; 再表2002−000258
欧州特許出願公開; EP1889633
韓国特許; 第10−0798566号(2008年1月登録)
米国特許を始め、これらの特許または特許出願は2021年6月まで有効です。
さらに当社は、本特許以外にもHGF遺伝子治療に関わる各種医薬用途についても順次追加特許出願しており、臨床応用の拡大に向けて努力して参ります。
本件による本年度業績への影響はありません。
以上