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富士キメラ総研、ライフサイエンス分野のデバイス・材料市場の調査結果を発表
ライフサイエンス分野のデバイス/材料市場を調査
―2020年予測―
再生医療分野は皮膚と軟骨が市場を牽引し、2010年比3.8倍の46億円
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 田中 一志)は、主に先端医療・医薬品分野、化粧品分野、機能性食品分野など、これらライフサイエンス分野における主なデバイス、材料の国内市場を調査した(一部の品目は世界市場も調査した)。その結果を報告書「2011年 ライフサイエンスケミカルの現状と将来展望」にまとめた。
この報告書では、再生医療分野8品目、人工臓器・整形材料分野5品目、生体適合材料分野6品目、プロテオミクス/ゲノミクス分野4品目、試薬・診断薬分野3品目、バイオ医薬関連分野8品目、その他分野6品目、合計7分野40品目のデバイス、材料市場を調査分析した。
<調査結果の概要>
1.再生医療分野(国内市場)
2010年:11.9億円
前年比:106.3%
2020年予測:45.8億円
2010年比:384.9%
市場は調査対象8品目の内、ヒト細胞、皮膚、軟骨の3品目を対象としている。
ヒト細胞は、現状はすべて輸入品であり、大学の研究室や公的研究機関などの各種研究、製薬メーカーや化粧品メーカーの製品開発に使用されている。臓器系や血液系、幹細胞などの需要は増加しているが、先行して使用されてきた皮膚系や血管系の需要が減少していることから、市場は緩やかに縮小している。
皮膚はジャパン・ティッシュ・エンジニアリングの自家培養皮膚「ジェイス」が2009年に保険適用を受け、市場が立ち上がった。適用疾患が重度の熱傷及び熱創傷であることから患者数は少ないが、需要は増加している。今後適用範囲が広がれば市場は大きく拡大すると予想される。
軟骨はジャパン・ティッシュ・エンジニアリングが2009年に製造承認を申請している。市場は2012年頃から立ち上がると予想した。入院を要する関節障害や関節症患者、約2万人がターゲットになると見られる。高齢化が進んでいることから今後対象疾患患者は増加すると予想される。
2.人工臓器・整形材料分野(国内市場)
2010年:620.8億円
前年比:100.3%
2020年予測:679.2億円
2010年比:109.4%
人工心臓(補助人工心臓)、人工腎臓(ダイアライザー)、人工肺(人工心肺装置)、人工骨、人工皮膚(人工真皮)の5品目を対象としている。
各品目とも技術的に進んでおり、広く使用されている。市場は高齢化に伴い微増で推移している。2011年は高価な埋め込み型人工心臓の新製品が市場投入されており、金額ベースでの伸びが期待される。
3.生体適合材料分野(国内市場)
2010年:11.9億円
前年比:96.7%
2020年予測:9.9億円
2010年比:83.2%
市場は調査対象6品目の内、ゼラチン(医療向け)と抗血栓性コーティング剤の2品目を対象としている。
ゼラチンはカプセル剤、錠剤、トローチ剤などの材料として使用されている。医薬品の国内生産量の減少に伴い、需要が減少している。
抗血栓性コーティング剤は、各種医療用部材の他、細胞培養容器など用途拡大に伴い、拡大推移している。
※以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照