Article Detail
日本NI、マルチコアに対応した再構成可能制御・監視システム「NI CompactRIO」など発売
日本NI、高度な監視/制御プラットフォームにIntel(R) Core(TM) i7プロセッサを搭載した
初のマルチコアシステムと最小サイズのデバイスを追加
CompactRIOの性能向上とNIシングルボードRIOデバイスの小型化を実現
日本ナショナルインスツルメンツ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:池田亮太、以下日本NI)は本日、堅牢な再構成可能制御・監視システム「NI CompactRIO」の製品で初めて高性能なマルチコアに対応したシステム「NI cRIO−908x」と、最小サイズのNIシングルボードRIOデバイス「NI sbRIO−9605/06」の販売を開始いたします。これらは、発展し続けるNI再構成可能I/O(RIO)プラットフォームに、新しく追加された製品で、「NI cRIO−908x」は、処理能力を向上させるIntel(R) Core(TM) i7デュアルコアプロセッサ、およびXilinx Spartan−6 FPGA(field−programmable gate array)を搭載しています。通常、CompactRIOではリアルタイムOSを使用しますが、優れた性能と堅牢性を必要とする監視/制御アプリケーション用に、「NI cRIO−908x」ではWindows Embedded Standard 7(WES7)OSを選択することもできます。また、「NI sbRIO−9605/06」デバイスのサイズは、102.87 mm x 96.52 mm未満とこれまでのデバイスの中で最小なため、OEMアプリケーションにも適しているうえ、以前のバージョンに比べ、さらにカスタマイズとI/Oサポートの幅が広がっています。
※製品画像は添付の関連資料を参照
Intel Core i7デュアルコア1.33 GHzプロセッサとXilinx Spartan−6 LX150 FPGAを搭載したNI cRIO−908xシステムは、これまでのどのCompactRIO製品よりも高い処理能力を発揮します。そのため、ラピッドコントロールプロトタイピング(RCP)や高度なモーションコントロール、およびマシンビジョンなどのアプリケーションにおける複雑な信号処理や制御に最適です。また、コントローラはWES7 OSで構成することが可能なため、Windowsベースのソフトウェアや統合型グラフィックスによる幅広い環境を使用することや、リアルタイムOSで信頼性の高い確定的な性能を実現することができます。このシステムは、2つのギガビットEthernetポート、1つのMXI Expressポート、4つのUSBポート、RS232およびRS485シリアルポートなど、様々な接続性を備えています。さらに、新しいCPU eXpansionモジュール(CXM)を使用することで、業界標準プロトコルを使用してカスタム接続やCompactRIOへの拡張を追加することも可能です。
Intel社Embedded Computing Divisionのジェネラル・マネージャであるMichelle Tinsley氏は、次のように述べています。
「Intel Core i7プロセッサが持つパワーと、ナショナルインスツルメンツのCompactRIOハードウェアとLabVIEWソフトウェアを組み合わせた時の生産性 ― この2つのメリットが揃えば、高度な制御/監視関連の問題を迅速に解決できる高性能なソリューションを実現することができます。」
また、新しいNIシングルボードRIO「NI sbRIO−9605/06」は、NI RIOプラットフォーム用の小型でコスト効率の高いデバイスのため、特にエネルギー分野や医療分野で使用される組込監視/制御アプリケーションに最適です。このデバイスは、信頼性と優れた性能を実現する400 MHzプロセッサとXilinx Spartan−6 FPGAを搭載しており、OEM用に低価格で提供されます。また、RS232、CAN、USB、Ethernetなどの周辺I/O を内蔵しているうえ、高密度で高帯域幅のコネクタを備えているため、FPGAやプロセッサへの直接接続や、追加の周辺機器を接続してカスタマイズの幅を広げることが可能です。
National Renewable Energy Laboratory(NREL)でエネルギーシステム統合テクノロジの開発研究を管理するBill Kramer博士は、次のように述べています。
「NRELは、ナショナルインスツルメンツとの直接的な協力体制の下で、再構成可能なFPGAテクノロジをベースにした高度なパワーエレクトロニクスインバータ制御ハードウェアを開発し、再生可能エネルギーを利用した電気自動車およびスマートグリッドシステムを作成しています。NIシングルボードRIOデバイスに搭載されている新しい高帯域幅のコネクタとLabVIEWプログラミングツールを使用することで、これまでにない迅速さで、シミュレーションおよび高度なアルゴリズムを試作から実装可能な大量のターゲットに移行できるようになりました。」
NIグラフィカルシステム開発アプローチの主要部分であるNI RIOテクノロジは、高度な制御、監視、およびテストシステムの設計において、NI LabVIEWシステム開発ソフトウェアを市販のハードウェアと組み合わせることで、開発を簡素化し、市場投入までの時間を短縮します。NI RIOハードウェアには、CompactRIO、NIシングルボードRIO、Rシリーズボード、およびPXIベースNI FlexRIOがあり、強力な浮動小数点プロセッサ、再構成可能なFPGA、およびモジュール式I/Oで構成されたアーキテクチャが採用されています。また、全てのNI RIOハードウェアコンポーネントは、LabVIEWでプログラミングできるため、ローレベルのハードウェア記述言語やボードレベルの設計の専門知識がなくても、I/Oのカスタムタイミング、信号処理、および制御を迅速に作成することができます。
新製品のマルチコア対応NI CompactRIOシステム「NI cRIO−908x」とNIシングルボードRIOデバイス「NI sbRIO−9605/06」についての詳細は、次のURLをご覧ください。
http://www.ni.com/compactrio/ja
http://www.ni.com/singleboard/ja
【価格(税抜)】
「NI cRIO−9081」 :91万2,000円
http://sine.ni.com/nips/cds/view/p/lang/ja/nid/210000
「NI cRIO−9082」 :108万円
http://sine.ni.com/nips/cds/view/p/lang/ja/nid/210001
「NI sbRIO−9605/06」:価格についてはお問い合わせください。
http://sine.ni.com/nips/cds/view/p/lang/ja/nid/210002
*価格は事前の通知なく変更される場合があります。ご了承ください。
NI CompactRIO・・・堅牢な再構成可能制御・監視システム。ホットスワップ対応の工業用I/Oモジュールを採用したオープンな組込アーキテクチャで、再構成可能I/O(RIO)FPGA技術がベースになっている。高性能および高信頼性を必要とするアプリケーションに最適な低コストシステム。
http://www.ni.com/compactrio/ja
<関連情報(英語)>
NI RIOテクノロジ製品の詳細
http://www.ni.com/pdf/newsletters/us/Q3_2011_INL_Special_Focus.pdf
優れた性能のマルチコアNI CompactRIOを紹介する技術資料
http://zone.ni.com/devzone/cda/tut/p/id/13046
以 上