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帝人、日本下水道事業団と多段型生物処理装置の有用性を実証

2011-08-02

最初沈澱池を省略した処理フローを実現
日本下水道事業団と多段型生物処理装置の有用性を実証



 帝人株式会社は、地方公共団体の下水道整備の推進のための支援を行っている日本下水道事業団と共同で、都市下水を対象とした多段型生物処理装置(「MSABP」)(*)による省エネ型下水処理技術の開発を進めてきましたが、このたび、約2年半にわたるパイロット試験を経て、開発した技術の有用性を確認することができました。

 *「MSABP」:帝人が展開している生物処理による排水処理装置。生物反応槽を多段に区切り、各曝気槽内に特殊繊維を用いた微生物担持体を配列して、食物連鎖の場を生物反応槽内に構成させることにより、汚泥レス・省メンテナンス・省エネ・低コストなどを実現する。「MSABP」は、米国Aquarius Technologies Inc.社の登録商標。

 昨年までの約1年半にわたり実施したパイロット試験では、最初沈澱池からの流出水を原水として「MSABP」を使用し、最終沈澱池を省略した処理フローにより、従来の標準活性汚泥法に比べ、余剰汚泥発生量を87%、電力使用量を8%削減(汚泥処理分を含む)できることを確認しました。
 その後、本年2月まで実施したパイロット試験では、小規模下水処理場で採用例の多いOD(オキシデーションディッチ)法と同様に、最初沈澱池を省略した処理フローにより、OD法と比べて、余剰汚泥発生量を78%、電力使用量を12%削減(汚泥処理分を含む)できることを確認しました。また、水質指標の一つである炭素系BOD15mg/Lを安定的に達成できること、および赤潮やアオコ発生の原因となる汚水中の窒素成分をガス化して除去できることを確認しました。


※参考画像は、添付の関連資料を参照


 当社は「MSABP」の実証試験として、インドネシアや中国において工場廃水処理を実施している他、中国・江蘇省宜興市で、農村集落排水の整備を目的とした実証試験を実施しています。また、「MSABP」は、これまでに日本国内をはじめ、中国・アンゴラなどでも工場廃水処理を中心に採用が広がっています。当社は、今後も特長ある総合排水処理ソリューションを国内外でさらに広く展開し、排水再利用、省エネルギーおよびCO2削減に貢献していきたいと考えています。

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