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JSR、従来に比べ潜熱量を40〜100%向上させた潜熱蓄熱材料「CALGRIP」を開発

2011-07-22

JSR、温度コントロール性能向上に貢献する潜熱蓄熱材料
「CALGRIP(カルグリップ)(*1)」を開発
〜空調システムなどの省エネ化に貢献〜



 JSR株式会社(社長:小柴満信)は、特殊オレフィン系熱可塑性エラストマーパラフィンを固定化することにより、従来のパラフィン系潜熱蓄熱材料に比べ、潜熱量を40〜100%向上させた潜熱蓄熱材料「CALGRIP(TM)」を開発しました。本製品を活用することにより、従来の一般保冷剤に比べ、保冷時間が2倍から4倍程度延長されることになるため、保冷設備のためのスペースを縮小することが可能になります。
 優れた蓄熱効果から、効率の良い空調システム、躯体蓄熱、貯湯槽蓄熱など、様々な用途で検討が開始され、電力需要負荷の平準化や計画停電時の対応にも貢献できるものと期待されています。さらに、蓄熱量を向上させたことにより、従来に比べて少量の潜熱蓄熱材料でも同等の蓄熱効果を発揮できることから、省スペース化、省コスト化にも貢献します。

 潜熱とは、物質が固体から液体にかわるなど物質の状態が変化する際に放出されたり吸収したりするエネルギーです。潜熱蓄熱材料は、その性能を活かして、冷熱や温熱を蓄えておくことができるため、夜間の電力や太陽熱などの自然エネルギーの有効活用に適用されており、省エネルギー化に向けた取り組みが急がれる中、コスト削減やCO2削減、環境負荷低減に貢献する材料として注目されています。

 当社は、このたび、従来のオレフィン系熱可塑性エラストマーの分子設計を見直し、潜熱蓄熱材料として広く採用されているパラフィンとの相性を改善することで高度にパラフィンを固定化することに成功し、潜熱量が大幅に向上した潜熱蓄熱材料「CALGRIP(TM)」を開発しました。熱可塑性エラストマー材料由来の優れた成形性やリサイクル性を持ち合わせており、多様な用途に見合った形状への成型が可能です。保冷、空調、躯体蓄熱、貯湯槽蓄熱など用途にあわせて、4℃、9℃、18℃、25℃、80℃と5段階の製品を用意しています。
 今後は、当社のグループ企業で新設する建物の空調システムにおいて、実証検討を進めていく予定です。

 当社は今後も、企業理念「Materials Innovation−マテリアルを通じて価値を創造し、人間社会(人・社会・環境)に貢献します。」の下、ユーザーの皆様にさらなる高付加価値を提供し、地球環境保全循環型社会の構築に寄与するために革新材料や技術の開発を進めております。2011年度より開始した中期経営計画「JSR20i3」の中で、環境・エネルギー分野の確実な立ち上げを目指して参ります。

 *1 「CALGRIP」、「カルグリップ」はJSR株式会社により商標出願中です。



以上



<参考>(※以下の資料は添付の関連資料を参照)
 ・JSR 潜熱蓄熱材 「CALGRIP(TM)」凝固状態例
 ・JSR 潜熱蓄熱材 「CALGRIP(TM)」融解状態(ゲル状態)例


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