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メディネット、九州大の端医療イノベーションセンターのCPC運営管理およびがん免疫細胞治療に係る包括的な支援サービスを提供
九州大学との細胞加工施設(CPC)の運営管理および
がん免疫細胞治療に係る包括的な支援サービスの提供に関するお知らせ
株式会社メディネットと国立大学法人九州大学(福岡市、有川 節夫総長、以下「九州大学」)は、2011年7月27日に開所予定の「九州大学先端医療イノベーションセンター」(以下、「先端医療イノベーションセンター」)に設置される細胞加工施設(CPC;Cell Processing Center)全体の運営管理業務を受託すると共に、同施設において実施予定のがん免疫細胞治療に必要な技術・ノウハウ等の供与を含む包括的な支援サービスを提供することで合意いたしましたので、お知らせいたします。
先端医療イノベーションセンターは、最先端の医療技術に係る研究開発成果の実用化を加速するべく、従来のトランスレーショナル・リサーチの枠を超えた産官学の協同体制を構築し、基盤的研究から実用化開発、臨床開発までを一貫して行なうオープン・イノベーション拠点として設置される先端医療に特化した施設であり、低侵襲ロボット医療(※i)、スマートDDS(※ii)、再生・細胞医療、分子イメージング(※iii)等に係る各種プロジェクトが計画されています。当社は、再生・細胞医療プロジェクトとして、九州大学と密接に連携し、免疫細胞治療に係る新たな治療技術等の開発を進めてまいります。また、先端医療イノベーションセンターは九大病院との連携の下、先進的治療技術を従来の枠組みだけに捉われずに患者へ提供する計画で、その一環としてがんに対する免疫細胞治療を他の技術に先駆けて実施することとしております。当社は、当社が有する免疫細胞治療の実施に必要となる技術・ノウハウ、設備、資材、専門技術者、情報システムなどをこれまでの実績と研究成果に基づき評価された結果、包括的な支援サービスとして提供することになりました。
なお、先端医療イノベーションセンターに設置されるCPCは、再生・細胞医療プロジェクトにおける様々な再生・細胞医療技術の開発に用いられる施設として、当社が施設全体の運用保守全般に係る業務を担います。本CPCは、当社の包括支援によって実施される免疫細胞治療に用いられるだけでなく、治験薬GMPの基準を満たし、機密性に配慮された開発スペースも備えており、オープン・イノベーション拠点として多くの企業や研究機関が利用し易い環境が整っています。
先端医療イノベーションセンターにおける新たな取り組みは、免疫細胞治療に対する学術的なニーズに加え、より侵襲性の低い治療技術の開発、より有効な集学的治療の推進など、がん治療に対する多様なニーズに応えることを可能とする、先進的治療技術の開発・提供拠点としての発展が大いに期待されるものであり、がん免疫細胞治療の普及医療化を大きく後押しするものと考えています。
尚、今後、本合意に基づき、各種業務に係る個別契約の締結を予定していますが、本件の今期業績に与える影響は軽微です。また、平成23年11月に開示する「平成24年9月期業績予想」につきまして、本件に係る影響額を織り込み発表する予定です。
以 上
【参考】 九州大学先端医療イノベーションセンターについて
名 称:九州大学先端医療イノベーションセンター
センター長:橋爪 誠 教授
所在地:福岡県福岡市東区馬出3−1−1
概 要:九州大学先端医療イノベーションセンターは、産官学が協同体制を構築しながら、先端医療分野における研究開発から臨床研究・臨床試験までを一貫して実施するイノベーション拠点として、企業参加型の臨床研究の円滑な推進、臨床導入の橋渡し、治験を含む臨床試験の支援、教育訓練による人材育成等を行なうことで、日本における医療・福祉環境の向上と国際競争力を有する技術力の保持・発展および地域経済の活性化を図ることを目的としています。
センター建物:建物の各階には、下記の機能を持たせることとしています。
1階:橋渡し研究支援、治験ネットワーク、産学連携、教育研修
2階:インテリジェント手術室
3階:治験病棟
4階:外来診察室、細胞療法室、CPC施設
5階:医薬品等製剤化・インキュベーション研究室
6階:共同研究施設
(※i)低侵襲ロボット医療
人体への外科的侵襲を最小限に止める高精度インテリジェント検査・治療機器の開発。
(※ii)スマートDDS
細胞に特異的に侵入することで、薬剤の治療効果を高め、副作用を低減するナノドラッグデリ
バリーシステム(DDS)。
(※iii)分子イメージング
早期精密診断や究極の標的治療を可能とする、分子イメージング製剤及び技術の開発。