信越化学、中国で光ファイバー用材料の合弁会社を設立

信越化学　中国で光ファイバー用材料の合弁会社を設立

〜現地生産により、需要地直結の生産・販売体制を構築〜


　信越化学工業株式会社（本社：東京都千代田区、会長：金川千尋、以下、信越化学）は、Ｊｉａｎｇｓｕ　Ｆａｓｔｅｎ　Ｈｏｎｇｓｈｅｎｇ　Ｇｒｏｕｐ　Ｃｏ．，　Ｌｔｄ．（本社：中国江蘇省江陰市、総裁：周　江、以下Ｆａｓｔｅｎ　社）およびＴＫＨ　Ｇｒｏｕｐ　Ｎ．Ｖ．（本社：オランダ、社長：Ｊ．Ｍ．Ａ．　ｖａｎ　ｄｅｒ　Ｌｏｆ、以下ＴＫＨ社）との３社合弁で、中国江蘇省において光ファイバー用プリフォームの現地生産を行うことを決定した。

　現地生産にあたり、光ファイバー用プリフォームの製造・販売を手がける合弁会社を設立する。合弁会社の資本比率は、信越化学が７５％、Ｆａｓｔｅｎ社，　ＴＫＨ　社がそれぞれ１２．５％。資本金は４０億円で、２０１１年の後半に工場の稼動開始を予定している。

　工場の立地場所は上海より北西に約１５０ｋｍ離れた江蘇省江陰市にある工業団地で、用地面積は１３．５万ｍ２。

　中国では、社会基盤の整備の進展に伴う通信データ量の増加により、光ファイバーの需要が大きく拡大しており、今後も市場の堅調な伸びが期待されている。このたびの合弁会社設立に関する３社の合意は、中国向けの光ファイバー用プリフォームの販売強化に取り組んでいる信越化学と、光ファイバーおよび光ケーブルの生産・販売を拡大したいＦａｓｔｅｎ社　およびＴＫＨ社との意向が一致したもの。これまで信越化学では、中国向けの光ファイバー用プリフォームを日本からの輸出によって供給してきた。今回、両社との合弁会社設立により、需要地に直結した生産体制を構築することで、世界市場の中で最も旺盛な中国市場の需要を取り込み、プリフォーム事業の拡大を図っていく。

　中国における光ファイバーの市場規模は、昨年において世界市場のおよそ半分を占めており、今後も世界市場のけん引役として成長が見込まれている。今後も市場の拡大に応じた事業展開を積極的に推進していく。


＜合弁会社の概要＞
（１）社名：信越（江蘇）光棒有限公司
（２）所在地：中国江蘇省江陰市
（３）代表者：小根澤英徳
（４）主な事業内容：光ファイバー用プリフォームの製造・販売
（５）設立年月：２０１０年１１月（予定）
（６）資本金：４０億円
（７）出資比率：信越化学工業株式会社：７５％
　　　　　　　　　Ｊｉａｎｇｓｕ　Ｆａｓｔｅｎ　Ｈｏｎｇｓｈｅｎｇ　Ｇｒｏｕｐ　Ｃｏ．，　Ｌｔｄ．：１２．５％
　　　　　　　　　ＴＫＨ　Ｇｒｏｕｐ　Ｎ．Ｖ．：１２．５％
（８）生産能力：光ファイバー換算で年８００万ｋｍ

■Ｆａｓｔｅｎ社について
　Ｆａｓｔｅｎ社は、江蘇省江陰市を本拠地とし、金属製品、光ファイバー・光ケーブル、光部品などを中核事業にもつハイテク企業で、主要子会社であるＪｉａｎｇｓｕ　Ｆａｓｔｅｎ　Ｐｈｏｔｏｎｉｃｓ　Ｃｏ．，　Ｌｔｄ．とＪｉａｎｇｓｕ　Ｆａｓｔｅｎ　Ｏｐｔｉｃａｌ　Ｃａｂｌｅが光ファイバー・ケーブルを製造しています。
　Ｆａｓｔｅｎ社に関する情報は　http://www.chinafasten.com　でご覧いただけます。

■ＴＫＨ社について
　ＴＫＨ社は技術を中核として、通信（光ファイバー、ケーブルなど）、建設設備（建屋の内部モニターや安全システム監視設備）、工業関連（タイヤ製造設備など）の分野において、国際的に事業を展開する企業グループ。ＴＫＨの事業は、特定の活動に限られるものではなく、さまざまな問題を解決する革新的な方策を生みだし、提供することに特化しています。グループ会社が有するＩＣ技術と電子技術の分野においては、通信、建設設備そして工業関連からなるＴＫＨの各部門が一体となり、しばしばサプライヤーとの合弁という形をとりながら問題の解決に取り組んでいます。ＴＫＨの成長は、欧州とアジアが中核となっています。
　ＴＫＨ社に関する情報は　http://www.tkhgroup.com　でご覧いただけます。


　※参考資料は関連資料を参照