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米ケイデンス、「Silicon Realization」に向けた包括的なアプローチを発表

2010-10-29

ケイデンス、Silicon Realization に向けた包括的なアプローチを発表

業界における従来のパッチワーク的なシリコン実現への手法を打開するために、設計意図の統合、設計データの抽象化、設計の収束技術に焦点


 電子設計のイノベーションで世界をリードするケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下ケイデンス)は、10月26日(米国現地時間)、個々のツールを繋ぎ合わせたパッチワーク的な手法から、テクノロジ、ツールおよびメソドロジを統合した効率的な手法へと移行するために、「Silicon Realization(シリコンの実現)」に向けた包括的手法を発表しました。

 この手法は、半導体メーカーやシステム・メーカーが、シリコンを実現するためにこれまで採用していた慎重かつ分断された手法からの完全な脱却を意味します。ここでいうSilicon Realization とは、設計をシリコン化するまでに必要なあらゆるステップを包含するものであり、ケイデンスが提唱するEDA360ビジョンの主要な要素です。

 ケイデンスの新しい手法は、シリコンを実現する決定的な方法において要求される3つの事項、すなわち「設計意図の統合化」、「設計データの抽象化」、および「設計の収束」を提供する製品およびテクノロジに重点をおいています。これら3つの要求事項に対応する設計フローは、ミックスシグナル、低消費電力、ギガゲート・ギガヘルツ(大規模、高速化対応)、検証、SiPとシリコン/パッケージ/ボードのコ・デザイン、そして世界規模での生産性向上やメトリクス・ドリブンな設計など、今日の最も困難な技術上かつビジネス上の課題に直面する半導体メーカーやシステム・メーカーに対し、生産性、予測性、および収益性に関する測定を可能とし、これらを大幅に向上させます。

 ケイデンスのSilicon Realization を実現する製品全般にわたって導入される新しいテクノロジにより、ケイデンスの現行および将来の製品は、上記3 つの主要な要求事項を完全に満たし、包括的なフローに組み込まれることになります。

 設計意図の統合化に関しては、ミックスシグナル・フローにおいてデジタル部分を駆動するアナログ、物理的および電気的な制約を実現する新しい機能、およびその逆を実現する機能もあります。設計データの抽象化の分野では、設計チームがSiPや3次元IC設計向けにダイの抽象モデルを構築し、パッケージとシリコン設計間における完全な相互運用性を提供します。そして設計収束の分野においては、論理設計、検証、およびインプリメンテーション間の新しい物理的、電気的、機能的リンクを提供し、設計フローにおいてより強力な収束と、迅速なECO を実現させる機能を提供します。

 Silicon Realization に関する詳細は、以下よりダウンロードできます。
  http://www.cadence.com/downloads/rl/wp/silicon_realization_wp.pdf.


関係者コメント:

Gary Smith 氏(Gary Smith EDA、Chief Analyst):
 「今回ケイデンスが発表したアプローチは、ケイデンスの叡智を結集したものといえます。ケイデンスは、自社の戦略を定義し、有能な人々を雇用してEDA360が目指す目標に向けて活動してきました。ケイデンスが目指すものは、企業における設計作業の分断を撤廃し、社内のあらゆる部門が共同作業できる環境を提供することです。ケイデンスは、これまで多くのEDA企業が試み、失敗してきたことを成し遂げようとしているのです。」

ケイデンス・コメント:
 Chi−Ping Hsu(米国ケイデンス、Senior Vice President,Research and Development,Silicon Realization Group):
 「今日の複雑な設計や市場からのプレッシャーのもとで、チップの開発者は生産性と収益性を劇的に向上させる必要に迫られていますが、多くのベンダーからの様々なツールを繋ぎ合わせた手法では生産性と収益性の向上は達成できません。ケイデンスのR&Dチームはまず、業界をリードする先進的な低消費電力ソリューションにおいて、設計意図の統合化、設計データの抽象化、および設計収束性の向上という要求事項に対応するツールの構築に注力しており、将来リリースされる製品ではこれらの主要な要素事項が提供されていきます。ケイデンスの最終目的は、その効率性によりお客様が市場において有利な状況を得ることができるよう、シームレスで包括的な設計フローを多数提供していくことです。」

 Cadence およびCadence ロゴはCadence Design Systems,Inc.の登録商標です。
 その他記載されている製品名および会社名は各社の商標または登録商標です。

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