太陽誘電、静電容量２２０μＦを実現した積層セラミックコンデンサ「ＡＭＫ３１６ＢＢＪ２２７ＭＬ」など商品化

太陽誘電：積層セラミックコンデンサで世界初となる静電容量２２０μＦを商品化
−大容量積層セラミックコンデンサシリーズのラインアップを拡充−



　太陽誘電株式会社（代表取締役社長：綿貫　英治、本社：東京都台東区）は、積層セラミックコンデンサで世界初となる静電容量（注１）２２０μＦを実現した３２１６サイズ「ＡＭＫ３１６ＢＢＪ２２７ＭＬ」（３．２ｘ１．６ｘ１．６ｍｍ）、３２２５サイズ「ＪＭＫ３２５ＡＢＪ２２７ＭＭ」（３．２ｘ２．５ｘ２．５ｍｍ）を商品化します。
　これらの商品はスマートフォン、タブレットＰＣ、ノートＰＣなど高性能デジタル機器向けで、当社従来品である「ＡＭＫ３１６　ＢＪ１０７ＭＬ」（３．２ｘ１．６ｘ１．６ｍｍ、静電容量１００μＦ）、「ＪＭＫ３２５　ＢＪ１０７ＭＭ」（３．２ｘ２．５ｘ２．５ｍｍ、静電容量１００μＦ）と比較して２倍以上の静電容量を実現し、小型・薄型で高機能化の進む高性能デジタル機器の電源回路向けデカップリング用途に最適な商品です。
　太陽誘電では、１００μＦの静電容量をもつ２０１２サイズから３２２５サイズまでの大容量積層セラミックコンデンサによって、一部の電解コンデンサからの置き換えをすすめてまいりましたが、今回２２０μＦというさらなる大容量商品をラインアップに追加することで、置き換えをよりいっそう加速させることができると考えております。
　２０１１年７月より、玉村工場（群馬県佐波郡玉村町）にて両商品それぞれ月産１００万個で量産を開始します。サンプル価格は両商品ともに１００円です。

　スマートフォン、タブレットＰＣなどの高性能デジタル機器では、多機能化、高性能化がすすみ、その小型・薄型な筐体に多くの機能を集約することが求められます。これらの機器では、高性能なＩＣ（注２）を安定駆動させるため、電源回路向けのデカップリング用途に大容量のコンデンサが必要となっています。
　また、一般的に積層セラミックコンデンサはタンタル電解コンデンサやアルミ電解コンデンサと比べて、低ＥＳＲ（注３）で周波数特性に優れています。そのため、電源回路向けデカップリングコンデンサとしてノイズを効果的に除去することができるため、この用途では欠かせない存在となっています。
　太陽誘電では、１９８４年のニッケル電極大容量積層セラミックコンデンサの商品化以来、材料技術や積層技術などを高度化することで積層セラミックコンデンサの小型化、大容量化をすすめてきました。今回の「ＡＭＫ３１６ＢＢＪ２２７ＭＬ」、「ＪＭＫ３２５ＡＢＪ２２７ＭＭ」でも、１０００層に迫る積層数を実現することで２２０μＦという大容量積層セラミックコンデンサの商品化を行いました。

　今回商品化した積層セラミックコンデンサの特性は以下の通りです。

　※積層セラミックコンデンサの特性は、添付の関連資料を参照


■主な用途
　スマートフォン、タブレットＰＣ、ノートＰＣなど高性能デジタル機器の電源回路向けデカップリング用途。


■用語解説

（注１）静電容量、μＦ（マイクロファラッド）
　コンデンサの代表的な電気特性。コンデンサなどがどれだけ電気を蓄えられるかを表す値。Ｆ（ファラッド）は静電容量の単位を表す。μ（マイクロ）は１００万分の１。

（注２）ＩＣ（アイシー、Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ　Ｃｉｒｃｕｉｔ：集積回路）
　コンデンサ、トランジスタ、ダイオード、抵抗などの素子を集積し、各種の機能を持たせた電子回路。

（注３）ＥＳＲ（イーエスアール、Ｅｑｕｉｖａｌｅｎｔ　Ｓｅｒｉｅｓ　Ｒｅｓｉｓｔａｎｃｅ：等価直列抵抗）
　コンデンサに含まれる微小な電気抵抗成分のこと。この値が小さいほど回路に流れるノイズをより効果的に低減させる。


※製品画像は、添付の関連資料を参照