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農業生物資源研究所、イネの遺伝子が「いつ、どこで、どの程度」発現しているかを解明
イネの遺伝子が「いつ、どこで、どの程度」発現しているかを解明し、
それらの情報を公開
−イネ科作物の遺伝子機能解明の加速化に貢献−
ポイント
イネの様々な器官で田植え以降の各生育ステージで働く遺伝子を解明
得られた遺伝子発現情報をデータベース化して公開
本研究の成果によってイネおよびイネ科作物の遺伝子の機能解明が加速されると期待
概要
1.(独)農業生物資源研究所は、イネにおいて田植え以降に働いている遺伝子の発現1)に関する情報を網羅的に解析し、データベースRiceXPro (Rice eXpression Profile database)として公開しました。
2.イネのゲノム上には約32,000個の遺伝子が存在すると推定されていますが、多くの遺伝子の機能は明らかになっていません。新品種の育成等に遺伝子情報を利用するには、遺伝子の機能を解明することが必須です。それぞれの遺伝子がいつ、どこで、どの程度働くのかという遺伝子の発現情報は、その機能を推測する重要な手がかりになります。
3.そこで、田植えから刈取りまでの各生育ステージにおいて、イネの様々な部位における遺伝子の発現を網羅的に調べ、遺伝子発現データベース「RiceXPro」として公開しました(http://ricexpro.dna.affrc.go.jp/)。
4.これらの情報は、イネだけでなく、オオムギ・コムギ等のイネ科作物の遺伝子の機能解明を加速させ、新品種の開発につながると期待されます。
予算:農林水産省委託プロジェクト「新農業展開ゲノムプロジェクト」(平成20−24年度)
参考資料
※ 関連資料参照