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TDK、米InvenSense社の買収について発表

2016-12-27

TDK株式会社によるInvenSense社の買収について IoT、車載、ICT領域での新たなセンサソリューションを実現


■本件概要:
 ・本買収を通じ、TDKの成長戦略として掲げている3つの戦略成長製品の一つであるセンサ・アクチュエータ事業の成長を促進し、センサソリューションにおけるさらに強力なグローバルプレイヤーとしての地位を強化

 ・InvenSense社が得意とする慣性、圧力、マイクロフォン、超音波センサ技術、またソフトウェアソリューションにおける知見を取得することにより、製品・技術の双方においてより完全なポートフォリオ

 ・InvenSense社の2016年12月20日の終値に対し19.9%、12月20日までの60日間の取引日における同社普通株式の売買高加重平均株価に対し52.4%のプレミアムを付与

 ・本買収資金は手元現金にて充当する予定

 2016年12月21日
 (東京、/カリフォルニア州サンノゼ、2016年12月21日)−TDK株式会社(代表取締役社長:石黒成直、以下「TDK」)とInvenSense, Inc.(President, CEO:Behrooz Abdi、以下「InvenSense社」)は、TDKがInvenSense社の全発行株式を現金対価で取得し子会社化する最終契約を本日締結しました。買収価格はInvenSense社の株式1株あたり13.00米ドル、総額は約13億米ドル(1米ドル118円換算で約1,572億円)を想定しております。本買収は、両社の取締役会において全会一致で可決され、買収の実行は、InvenSense社の株主総会における承認および規制当局の承認の取得を前提としており、6ヶ月から9ヶ月を要することを予定しています。なお、本件買収は、米国の企業再編法制に基づき、当社が新設する特別目的会社と、InvenSense社とを合併させる手法で行います。

 TDKは現在、平成30年3月期までの3か年の中期経営計画において(a)自動車、(b)産業機器及びエネルギー、(c)ICT(情報通信技術)を重点3領域と位置づけており、その成長戦略として、これらの重点領域を通し、IoT(Internet of Things)領域における事業機会獲得のため、中期的に伸ばすべき戦略成長製品を「センサ・アクチュエータ」、「エネルギーユニット」、「次世代電子部品」の3つとしております。特に、センサ事業は、IoTには欠かせない重要なデバイスであり、TDKは本事業を大きく発展させ、顧客に幅広いセンサソリューションを提供することを目指しています。現在、TDKでは、HDD用磁気ヘッドで長年培った薄膜磁性技術を応用した磁気センサの他、圧力、温度、電流、等各種センサをラインアップし、事業拡大を図っております。

 今回、慣性センサのグローバルカンパニーであるInvenSense社を買収することによって、TDKのセンサ事業は、製品・技術の双方においてポートフォリオがさらに拡充されます。また、IoTや車載、ICT向けなど幅広いセンサソリューション領域における強力なプレイヤーとなり、革新的な次世代製品創出、新しいプラットフォームの提供等が可能となります。加えて、複数のセンサ技術とソフトウェアを組み合わせ、より高い付加価値を付した製品を提供するセンサフュージョンにより、更なる事業機会も狙うことができます。

 InvenSense社は、世界に先駆けて6軸・9軸センサを手掛けてきたモーションセンサの企業で、慣性、圧力、マイクロフォン、超音波センサ技術に基づく幅広いポートフォリオを展開しているファブレスメーカーです。同社は、独自のCMOS・MEMS製造プロセスによりハイパフォーマンス且つ高いコスト効率を実現していることでより付加価値の高いソリューションを提供しており、スマートフォンやドローン、ウェアラブル機器、ゲーム機器、慣性ナビゲーション、カメラの手振れ補正等のコンシューマー機器向けセンサで多くの取引実績を有し、急速な事業拡大を進めて参りました。今後は、インドアナビゲーション、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、ADAS(先進運転支援システム)の需要拡大を筆頭に、ICTに加えてIoTや産業機器、自動車といった領域においても成長が期待されています。

 InvenSense社が保有する先進的なセンサ製品・ソフトウェアプラットフォームと、TDKが強みを持つ磁気・圧力・温度・音声センサといった幅広いポートフォリオを組み合わせることで、幅広い技術・製品ラインアップを顧客へ提供することが可能となります。また、複数のセンサを組み合わせたセンサフュージョン、またソフトウェアを組み合わせたソフトウェアソリューション等の、より高い付加価値のある製品を生み出すことでTDKの掲げる重点3領域におけるより一層の事業規模拡大と、戦略成長製品の一つであるセンサ事業のグローバルプレイヤーとしての地位を更に強化できます。

 また、TDKは2016年1月にQualcomm Incorporatedとの合弁会社RF360 Holdings Singapore PTE, Ltd.の設立、および受動部品、電池、非接触給電、センサ、MEMSなどを含めた次世代モバイル通信、IoT及び自動車関連領域における広範囲な技術協力の拡大について合意しています。この協業体制を通じて、ICT、IoT、自動車領域におけるInvenSense社の顧客基盤の拡大、さらなるシナジー効果によるセンサソリューションの提供も可能となります。

 今後センサの需要が拡大していくICTや車載、産業機器向けにおいては、TDKとInvenSense社がこれまで培ってきた技術・ノウハウや蓄積してきた顧客基盤を基に、ユニークな製品と専門技術をより幅広い顧客に提供することが可能となります。TDKとInvenSense社は、今後強力な戦略的パートナーとなり、引き続き顧客に質の高いソリューションとサービスを提供してまいります。

 TDKの代表取締役社長の石黒成直は本件買収について次のように述べております。

 「TDKが強みを持つ磁気センサ技術やその他センサの幅広い製品ポートフォリオとInvenSense社の持つセンサ技術を融合させることにより、TDKの戦略成長製品の一つであるセンサ事業のさらなる増強に繋げることができます。本件買収は、TDKが見据えている重点3領域を通じてIoT領域において、我々にしかできない高い付加価値の製品やサービスを提供していく上で非常に重要です。InvenSense社とともにセンサ事業における強力なグローバルカンパニーを目指します。」

 InvenSense社のPresident, CEOであるBehrooz Abdiは次のように述べています。

 「今日、TDKによるInvenSense社の買収を発表できたことは、InvenSense社の株主、顧客、そして従業員にとって大変喜ばしいことです。TDKはInvenSense社のセンサ、ソフトウェアプラットフォームの価値を理解しています。また、本件は、我々が世界に誇る従業員達が今までに積み上げてきたイノベーションと実績の集大成です。我々は、TDKの有する事業基盤、重要なパートナーシップ、そして販売チャネルを活用することで、更なるイノベーションへ向けた明るい未来を描いております。TDKとInvenSense社の戦略的目標は合致しており、今後世界で最も革新的な企業として、次世代センサ技術の提供へ向けたロードマップを加速していけると信じています。」

 本買収では、BofA Merrill LynchがTDKの単独のファイナンシャルアドバイザーを務め、ジョーンズ・デイ法律事務所がTDKのリーガルカウンセルを務めております。InvenSenseにおいては、Qatalyst Partnersが単独フィナンシャルアドバイザーを務め、Pillsbury Winthrop Shaw Pittmanがリーガルカウンセルを務めております。

 ※リリース詳細は添付の関連資料を参照

 *InvenSense、InvenSenseロゴはInvenSense, Inc.の商標または登録商標です。そのほかのブランド名、製品名、マークなどは、それぞれの権利所有者が製品やサービスを表記するために使用している商標または登録商標の場合があります。

 ・適時開示資料
  http://www.tdk.co.jp/news_center/press/pdf/2016122101.pdf


以上





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