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ノバルティス、下垂体ACT分泌機能検査用薬「メトピロン」についてクッシング症候群の効能追加を公知申請
下垂体ACT分泌機能検査用薬「メトピロン(R)」
クッシング症候群の治療薬として効能追加を公知申請
ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:三谷宏幸)は、本日、下垂体ACTH(*1)分泌機能検査用薬「メトピロン(R)カプセル250mg(一般名:メチラポン)」について、新たに「クッシング症候群」の効能追加の公知申請を行いました。
クッシング症候群は、下垂体腺腫、副腎腫瘍、肺腫瘍、膵腫瘍などによって、副腎皮質ホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌される疾患です。症状としては、耐糖能異常、高血圧、筋力低下、骨粗鬆症、易感染性などの多様な合併症があります。また、特異的な症候としては、満月様顔貌(ムーンフェイス)や中心性肥満、皮膚が薄くなるといったことや、腹部や臀部に赤い筋ができたりします。小児においては、肥満を伴う成長遅延がみられます。クッシング症候群では腫瘍に対する治療が重要ですが、これらの合併症によって全身状態が不良の場合は、その前にコルチゾールの産生を抑制する必要があります。国内の推定患者数は1,250例と報告されています(*2)。
「メトピロン」は、コルチゾールの生合成に必要な11−β−水酸化酵素を阻害し、コルチゾールの産生を抑制することで、クッシング症候群に対する治療効果を示すことが報告されています。
海外では、クッシング症候群の効能をフランス、オランダ、スイス等の7カ国で取得しており、すでにクッシング症候群の標準的療法の一つとなっています。日本では、下垂体ACTH分泌予備能の測定(検査用薬)として1965年より販売されています。
*1 下垂体ACTH(adrenocorticotropic hormone)は、副腎皮質刺激ホルモンのことで、脳の下垂体前葉から分泌されるホルモンの一つです。
*2 旧厚生省特定疾患「副腎ホルモン産生異常症」調査研究班により1997年に実施された全国疫学調査より。
<ノバルティス ファーマ株式会社について>
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2010年の売上高は506億米ドル、研究開発費は91億米ドル(減損・償却費用を除くと81億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約119,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。
http://www.novartis.co.jp/
以上