サンダーソフト、車載用ソフトウェア事業の強化でRightwareを買収

サンダーソフトがRightwareを買収、急成長する
コネクテッドカー市場向けソフトウェア分野におけるリーダー的地位を強化

　※２０１６年１２月１９日　フィンランド・ヘルシンキおよび中国・北京発プレスリリースの抄訳版です。


　車載用ユーザー・インターフェイス・ソフトウェアのリーディング・プロバイダーであるRightwareは本日、OSとスマートデバイス・プラットフォーム技術で世界をリードするサンダーソフトによる買収を発表しました。今回の合意は、両社の継続的な開発業務を後押しするものであり、成長基盤を構築することで、急速に拡大する車載用ソフトウェア業界でリーダー的地位を強化しつつ、顧客企業に対してはより包括的なソリューションを開発していきます。Rightwareは今後も、現在の経営陣による独立した企業として存続し、車載事業とフィンランドへの投資を継続します。買収金額は、６，４００万ユーロ（４億７，１００万人民元、６，８００万米ドル）相当で、買収完了は２０１７年前半の予定です。

　＊ロゴは添付の関連資料を参照

　Rightwareの設立は２００９年で、主力製品の「Kanzi」は、２０種類以上のグローバルな自動車ブランドに採用されています。Kanziを使用することで、運転体験を向上し、自動車ブランドそのものの魅力を高めるデジタル計器クラスターやインフォテイメント・システムの開発が可能です。一方のサンダーソフトは２００８年に設立され、現在は深セン証券取引所に上場しており、モバイル、自動車、モノのインターネット（IoT）の市場を対象に、OSに関する技術とサービスを世界規模で提供しています。今回の合意により、Rightwareはさらなる成長路線を進み、グローバルにおける車載用ソフトウェアとコネクテッドカー市場でのポジションを強固にしていきます。

　RightwareのCEOであるヨナス・ゲウスト（Jonas　Geust）は、次のように述べています。「Kanziは、２０２２年には２，５００万台以上の自動車に搭載される見込みです。サンダーソフトと１つになることで、こうした事業基盤をさらに拡大し、お客様をこれまで以上にサポートすることができます。全世界の膨大な数のドライバー体験を形作るソフトウェアを開発することに、Rightwareは大きな誇りを持っています。世界の自動車業界向けソフトウェア分野では、専門化の傾向は今後も継続すると考えます。これにより、私たちにとっては、業界標準のソフトウェア・ソリューションとしてKanziのポジションを確立する大きな機会が得られます。今回の合意は、成長著しいアジアの自動車市場での私たちのプレゼンスをよりいっそう強化するとともに、欧州と米国の自動車市場での強力な事業基盤を補完するものです。サンダーソフトはすでに、自動車業界向けのソフトウェア企業として定評があり、Rightwareとの相性は完璧です。サンダーソフトによるRightwareへの投資は、フィンランドがグローバル市場向けに独自のノウハウ、ソリューション、テクノロジーを育み、世界規模の投資を誘致できることを示しました。」

　初の海外企業の買収により、サンダーソフトは欧州市場に参入し、自動車業界でのプラットフォーム技術とサービスをこれまで以上に拡大します。サンダーソフトのCEOであるラリー・ゲン（Larry　Geng）は、次のように述べています。「自動車市場は、サンダーソフトが急成長している分野であり、私たちは現在、世界中のお客様に対して、車載インフォテイメントとクラスターOSのソリューションをお届けしています。充実したアプリケーションと最適化されたOSソリューションによって、自動車はスマート化が進んでいます。Rightwareは、ユーザー体験の設計について最高の技術を誇っており、市場では今後、コネクテッドカーへの採用がさらに進むと予想されます。Rightwareの独自テクノロジー、設計ノウハウ、世界トップクラスの人材が加わることで実現される革新的イノベーションを通じて、自動車業界のお客様にはより大きな価値をお届けします。」

　Rightwareは今後も、これまでと変わらないブランド、製品、自動車業界への取り組みを通じ、独立した企業として存続します。Rightwareの現在の経営陣は引き続き在籍し、自社への再投資を行います。Rightwareは現在、約５０人の従業員を雇用しています。今後１２カ月間で２０人を新たに雇用する計画を立てており、その約半数はフィンランドでの現地採用を予定しています。

　Rightwareの現在の株主構成は、Finnish　Industry　Investment　Ltd、Inventure　Fund　Ky、Nexit　Ventures、現在の経営陣および同社の創業者です。買収金額は６，４００万ユーロ相当で、２０１７年前半には完了する予定です。Rightwareは近年急成長を遂げています。２０１６年の売上高は約７００万ユーロに達し、年内には黒字を確保する見込みです。

■Rightwareについて
　Rightware(R)は、先進的なユーザー・インターフェイス技術の市場リーダーであり、ユーザー・インターフェイスの迅速な設計・導入を実現するKanzi(R)ソフトウェア製品ファミリーを通じ、自動車業界をはじめとする組み込み業界のニーズに応えています。Rightwareは、デロイト社による急成長テクノロジー企業ランキングの２０１５年「Fast　５０」リストにも選出されており、シリコンバレー、デトロイト、ソウル、東京、上海、ロンドン、ミュンヘンで事業を展開しています。
　http://www.rightware.com

■サンダーソフトについて
　中国・北京に本社を置き、深セン証券取引所（３００４９６．SZ）に上場するサンダーソフトは、モバイルOSとスマートデバイス・ソリューションで世界をリードするプロバイダーです。同社は現在、ソフトウェアとハードウェアを網羅するフルスタック・エンジニアのリソースを通じ、さまざまな市場（スマートフォン、タブレット、IoT、自動車、エンタープライズなど）にソリューションとサービスを提供しています。サンダーソフトは、OS（Android、Linux、Windowsなど）に関する専門知識、ソフトウェアとアルゴリズムの広範な技術ポートフォリオ、主要半導体ベンダーとの戦略的パートナーシップ、グローバルなサポート体制を誇ります。こうした資産によって、短い開発期間で高品質かつ革新的なスマートデバイスの展開を目指す全世界の企業から、パートナーとしての評価と信頼を獲得しています。サンダーソフトは、中国７カ所に研究開発センターを置き、日本、韓国、米国でグローバルに事業を展開しています。詳細については、http://www.thundersoft.com/jp/をご覧ください。

　※Thundersoftは、中国およびその他の地域におけるThunder　Software　Technology　Co．，Ltd．の登録商標です。