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米マイクロソフト、車載情報端末向けソフトウェアプラットフォーム「Windows Embedded Automotive 7」を提供
マイクロソフト、Windows(R) Embedded Automotive 7の提供を開始
〜高度な車載環境の実現に向け、自動車メーカーと車載情報端末メーカーにツールやテクノロジ、高い柔軟性を提供〜
マイクロソフト コーポレーション(Microsoft Corporation、本社:米国ワシントン州レドモンド)は、米国デトロイトで米国時間10月19日〜20日まで開催中のSAE Convergence 2010において、車載情報端末向けソフトウェア プラットフォームの最新版であるWindows(R) Embedded Automotive 7の提供を開始したと発表しました。Windows Embedded Automotive 7は、通信やエンターテインメント、ナビゲーション、情報の統合サービスを提供する業界最先端のソフトウェア プラットフォームで、新しい車載情報端末の開発をサポートします。
Windows Embedded Automotive 7を採用する自動車メーカーおよび車載情報端末メーカーは、最新のツールとテクノロジを利用し、世界中に広がるパートナー エコシステムを活用することで、自動車の利用者が使い易い、魅力ある車載情報端末の開発を迅速に行えるようになります。主な機能として、音声コマンド、タッチ入力、ハンズフリーのBluetooth通話、高度なダッシュボード システム(音楽、地図、サード パーティのアプリケーションやナビゲーションにアクセス可能)などがあり、他の機器との接続も簡素化されています。
マイクロソフト コーポレーション Windows Embedded Business担当ゼネラル マネージャーのケビン ダラス(Kevin Dallas)は、「当社では、統合化された車載情報端末の発展にとってテクノロジとの融合が大変重要であることを認識しています。Windows Embedded Automotive 7の提供開始により、広範なパートナー エコシステムと協力し、自動車を利用する世界中の皆さまに優れたエンターテインメントおよび操作性の高いソリューションを提供できることを喜ばしく思っています。」と述べています。
Windows Embedded Automotive 7には、次のような機能が搭載されています。
■Silverlight(R) for Windows Embedded:
自動車メーカーでは、親和性の高いマイクロソフトのテクノロジと広範なSilverlightの設計者のエコシステムを活用して、魅力的な2次元 および3次元のグラフィックを利用したリッチな端末のユーザーインターフェイスを迅速に開発できるようになります。Silverlight for Windows Embedded で構築された機能を設計者から開発者に万全な状態で移行することで、開発者はデスクトップ上でそれをすぐに見直したり、変更を加えることなく対象となる端末に展開することができます。
■マイクロソフトの音声エンジン テクノロジである Tellme:
すべてのインターフェイスを音声で制御できる、シンプルで使いやすいハンズフリー システム コマンドを提供します。また、テキスト メッセージを ”音声で返信” する SMS が新たにサポートされます。さらに、Windows Embedded Automotive 7 では、英語 (米国)、英語 (英国)、ドイツ語、スペイン語(メキシコ)、スペイン語(スペイン)、フランス語(カナダ)、フランス語(フランス)、韓国語の8つの言語がサポートされています。
■次世代の自動車システム ツール:
開発者向けの新しいツールにより、性能に優れた高度なサード パーティのシステムと安定性の高い統合を行うことが可能になります。また、利便性の高い製品のエンジニアリング ガイドラインが付属した高度なテスト モジュールが用意されており、開発プロセスの簡素化、信頼性の向上、および製品化までの時間の短縮に役立ちます。
Gartner Industry Advisory Service Manufacturing グループ担当バイス プレジデントのティロ・コズロースキー(Thilo Koslowski)氏は、「顧客は、他の端末と同じように、車載情報端末から最新のマルチメディア コンテンツ、生産性アプリケーション、およびインターネット接続によるエンターテインメントや通信のサービスを利用したいと考えています。競争力の高い車載情報端末を開発・投入するためには、経験豊富なテクノロジ パートナー、自動車メーカー、車載情報端末メーカーによる協業は不可欠です。協業の結果、自動車におけるシームレスなデジタル ライフスタイルの実現が可能になります。」と述べています。
今後を見据えた強力なパートナーシップと取り組み
現在、Windows Embedded Automotiveは、フォード・モーター、起亜自動車、フィアット グループ オートモービルズ、日産自動車、パッカー、アルパイン などのパートナー企業のソリューションを通じて、世界中で80を超える車種で利用されています。概要は次のとおりです:
■フォードの SYNC によるグローバル戦略:
フォードは2010年10月に、Windows Embedded Automotive プラットフォームを基盤とする第2世代のFord SYNC であるMyFord Touchを欧州とアジアで来年初頭に展開すると発表しました。SYNCは、2007年の発表以来、北米において250万台を超える自動車に搭載されています。
■日産自動車のリーフ(LEAF)の情報ハブ:
マイクロソフトは、2011年発売の電気自動車リーフ(LEAF)に、Windows Embedded Automotive のテクノロジを採用した利便性の高いタッチスクリーンの情報ハブが搭載されることを本日発表しました。この情報ハブでは、ナビゲーションシステム、充電スタンド検索機能、電力消費量を監視する情報システム、および天気の観測機能が提供されます。
■フィアット:
フィアット グループ オートモービルズは、Fiat 500モデルを米国市場に投入し、2010年に注文の受け付けを開始することを2010年9月に発表しました。Fiat500には、フィアットのBlue&Meテクノロジが採用されています。Blue&Meは、マイクロソフトのテクノロジを活用したメディア ゲートウェイで、携帯電話とデジタル音楽プレーヤーの機能を自動車のオーディオシステム/コントロールに統合して音声制御を可能にします。
■アルパイン:
アルパイン・アメリカは、Windows Embedded Automotive のテクノロジを採用した高度な車載情報端末を自動車メーカーに提供しています。このシステムでは、衛星による道順案内、および音声ガイド コントロールや700万を超える観光スポット情報などの便利な機能が搭載されています。
アルパイン株式会社からのエンドースコメント
アルパイン株式会社 先行・共通開発部 主任技師 坂本 匡紀 様
「アルパイン(株)では2000年よりWindows Embedded Automotiveプラットフォームを採用してきました。今回、車載機器の多機能化・高速化動向を受けて、進化し続ける車載環境の最新ソリューションを盛り込んだWindows Embedded Automotive7を採用させて頂くことになりました。統合HMI環境やコネクティビティ機能を盛り込んだ新しいOSには大いに期待しています。早速次の最新機能搭載の次世代車載機に採用し、車載情報システムの進化を具現化したいと考えています。」
詳細な情報についてはWindows Embedded Newsroom(英語)のサイトでご参照ください:
http://www.microsoft.com/presspass/presskits/embedded/default.aspx
Windows Embedded Automotive 7の性能ならびに機能、新しいWindows Embeddedポートフォリオの詳細情報については、http://www.windowsembedded.acom/ja-jp/ をご参照下さい。
マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。
マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/japan/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/
*Microsoft 、Windows、Silverlightは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。
*Windowsの正式名称は、Microsoft Windows Operating Systemです。
*その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
お問い合わせ先
マイクロソフト カスタマーインフォメーションセンター
Phone 0120−41−6755
〜(当リリースは2010年10月19日に米国デトロイトで発表されたリリースの抄訳をベースにしています)〜