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新日鉄住金エンジニアリングと丸紅、「Dolvi製鉄所 No.1高炉改修工事」を竣工
JSW Steel社 Dolvi製鉄所 No.1高炉改修工事の竣工について
新日鉄住金エンジニアリング株式会社(代表取締役社長 藤原真一、以下「新日鉄住金エンジニアリング」)と丸紅株式会社(代表取締役社長 國分文也)は、新日鉄住金エンジニアリングの現地法人 NIPPON STEEL&SUMIKIN ENGINEERING INDIA Pvt.Ltd.(※1)と共同で、インド民営最大手 JSW Steel Limited社(以下、JSW社(※2))から受注した「Dolvi製鉄所 No.1高炉改修工事」(以下、「本プロジェクト」)を竣工しました。2016年3月7日に火入れ式が開催され、9月には9,500t/dの生産を達成し、順調に稼働しています。
これまで新日鉄住金エンジニアリングは、改修工事期間中の生産減を最小限に抑えたいというお客様からのニーズに応えるため、「短冊工法」から「大ブロック工法」へと工事工法を進化させることにより工事期間の短縮に努めてきましたが、本プロジェクトでは更なる工期短縮を実現するため、新日鉄住金エンジニアリング独自の高炉改修工法である「シングルブロック工法」を世界で初めて採用しました。最大9,000tにもなる新旧の高炉を炉体櫓(やぐら:高炉廻りの構造物)と一体(シングルブロック:15階建てビルに相当する20m四方×45m高)で移動させ、高炉の内容積を2,000m3級から4,000m3級へ拡大させることに成功しました。
この工法は、改修工事のクリティカル工程である高炉本体の解体・据付(引き出し・引き込み)を実質4日(大ブロック工法では15日)で完了させる工法です。加えて、従来の高炉改修は既設櫓を流用する前提であったため、既設櫓よりも大きな高炉への変更は出来ませんでしたが、今回の工法により既設櫓に依存しない大幅な炉容積拡大が可能となり、今後様々な面で、従来工法以上の優位性を提供できる可能性があります。
新日鉄住金エンジニアリングはこれまで国内外において、75件以上の高炉改修実績があり、その実績の根幹をなす革新的な技術を基盤に、今後もお客様のニーズに沿った技術を開発し世界の鉄鋼業の更なる発展に貢献する所存です。
・短冊工法:
高炉本体を短冊状のピースに分割して解体・据付
(旧高炉解体後に新高炉の建設を行うため工期が非常に長い)
・大ブロック工法:
高炉本体を円筒状のブロックに分割して解体・据付。
(新高炉を4ブロックに分けて事前製作にすることで工期を短縮)
・シングルブロック工法:
高炉本体をブロックに分割することなく櫓と一体で解体・据付
(工期の短縮と櫓の大きさに依存しない改造が可能)
【プロジェクト概要】
・炉容積:既設2,581m3⇒4,323m3へ炉容積を拡大
・受注範囲:設計、主要設備納入(新日鉄住金エンジニアリングが設備技術保有する炉頂原料装入装置、鋳床設備、等)、既設高炉の解体および新設高炉の据付工事
・工法概要:既設高炉炉本体を引出後、事前組みした新設高炉を所定位置に引込むブロック工法
*リリース詳細は添付の関連資料を参照
以上