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日本ベーリンガーインゲルハイム、プラザキサの特異的中和剤「プリズバインド 静注液2.5g」を発売
プラザキサ(R)の特異的中和剤
「プリズバインド(R)静注液2.5g」新発売のお知らせ
2016年11月18日 日本/東京
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:青野吉晃、以下「日本ベーリンガーインゲルハイム」)は、直接トロンビン阻害剤プラザキサ(R)(一般名:ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩)の特異的中和剤「プリズバインド(R)静注液2.5g〈一般名:イダルシズマブ(遺伝子組換え)〉、以下プリズバインド(R)」)を本日、日本において発売を開始したことをお知らせします。直接トロンビン阻害剤やXa因子阻害剤などの直接作用型経口抗凝固薬(DOAC:Direct oral anticoagulant)に対する特異的中和剤の発売は、日本で初めてとなります。
プリズバインド(R)は、頻度は非常に低いものの、プラザキサ(R)を服用中に生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時や、重大な出血が予想される緊急を要する手術又は処置の施行時において、ダビガトランの抗凝固作用を迅速に中和する必要がある場合に使用されます。プリズバインド(R)はヒト化抗体フラグメントで、プラザキサ(R)の成分であるダビガトランに特異的に結合し、凝固カスケードを妨げることなく抗凝固作用を迅速に中和します。
2011年のプラザキサ(R)発売以降、相次いでDOACが登場し、多くの心房細動患者さんの脳梗塞(心原性脳塞栓症)予防に貢献してきました。一方で、使用機会は極めて少ないとは言え、出血性合併症など万が一の事態に備えるための中和剤のニーズも、医療現場において高まっていました。
日本ベーリンガーインゲルハイム 代表取締役社長 青野吉晃は、「プリズバインド(R)の登場により、医療機関の皆様や患者さんのプラザキサ(R)への安心感はさらに増すと考えています。弊社は、引き続きプラザキサ(R)が患者さんに適切に処方・投与されるよう適正使用の推進に努め、心房細動患者さんの脳梗塞予防に貢献してまいります」と述べています。
プリズバインド(R)は、ベーリンガーインゲルハイムの研究者らによって創薬・開発され、その研究プログラムは、プラザキサ(R)が日本で製造販売承認を取得した2011年に先立つ2009年に開始されました。米国では2015年10月、欧州では同11月にPraxbind(R)の製品名で承認されました。
「プリズバインド(R)」の概要
【製品写真】
※添付の関連資料を参照
【発売日】
2016年11月18日
【薬価収載日】
2016年11月18日
【承認日】
2016年9月28日
【販売名】
プリズバインド(R)静注液2.5g
【一般名】
イダルシズマブ(遺伝子組換え)
【効能・効果】
以下の状況におけるダビガトランの抗凝固作用の中和
・生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時
・重大な出血が予想される緊急を要する手術又は処置の施行時
【用法・用量】
通常、成人にはイダルシズマブ(遺伝子組換え)として1回5g(1バイアル2.5g/50mLを2バイアル)を点滴静注又は急速静注する。ただし、点滴静注の場合は1バイアルにつき5〜10分かけて投与すること。
【薬価】
プリズバインド静注液2.5g:199,924円
■ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、世界でトップ20の製薬企業の1つです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で145の関連会社と47,500人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。
ベーリンガーインゲルハイムにとって、社会的責任は企業文化の重要な柱であり、その中にはグローバル規模のイニシアチブ「Making More Health(人々のより良い健康の実現を目指して)」などの社会的なプロジェクトへの関与や、社員への思いやりの精神などがあります。また、お互いに配慮し、平等な機会を提供し、業務やキャリアと家族生活との調和を重んじることは、相互協力の基盤となるものです。また、環境保護と持続可能な社会の実現に向けて注力しています。
2015年度は148億ユーロ(約1兆9,873億円)の売上高を達成しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、売上の20.3%相当額を研究開発に投資しました。
日本ではベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が持ち株会社として、その傘下にある完全子会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(OTC医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、循環器、呼吸器、糖尿病、腫瘍、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。