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竹中工務店、地震対策と暴風対策を両立させた「Tウィンド免震」を開発し「ベルヴュオフィス名古屋」に適用

2016-11-15

地震対策と暴風対策を両立した「Tウィンド免震」を開発
超高層建物における安全性・居住性・眺望を確保


 竹中工務店(社長:宮下正裕)は、地震対策と暴風対策を両立させた「Tウィンド免震」(商標登録出願済)を開発し、名古屋駅西の超高層免震建物「ベルヴュオフィス名古屋」に初適用しました。

 免震構造は地震対策としては非常に有効ですが、暴風時の揺れに対しては効果が少なく、特に扁平な立面形状の超高層建物では居住性の確保が難しい場合があります。本建物は低層部にオフィス、高層部にホテルを有し、客室階のアスペクト比が約6.5のスレンダーな立面形状となります。
 このような建物において、建物全体の耐震安全性と客室階の居住性の両立が重要な課題でした。このたび開発した「Tウィンド免震」は、免震機能に加え2段階の風対策を併用することで、シャープな外観デザインをそのままに、耐震性と居住性を両立した超高層免震建物を実現することができます。また当システムは高層階にブレース補強等の必要がないことから、眺望が阻害されることなく、かつ居室の広さを確保した1ランク上の設計が可能になります。
 今後は、板状の超高層建物に向けて、安全性・居住性・眺望の確保を目的に提案していく予定です。

 ※アスペクト比:建物の高さ方向と幅方向の長さの比率。アスペクト比が大きい建物では、風荷重を受けた際の居住性を考慮する必要がある。

 *図1〜図4は添付の関連資料を参照

■Tウィンド免震の概要
 ウィンド免震の概要「Tウィンド免震」は、地震対策に加えて2段階の風対策を行った免震システムです。(表1参照)
 1つ目の風対策は、季節風のような日常的な強風(目安(※):25m/s)に対して不安な揺れや変形を防止し、居住性を確保します。パッシブロックダンパー(R)(※)(図2)を採用することで風による免震層の変形を拘束し、さらにTMD(チューンド・マス・ダンパー)(図3)またはAMD(アクティブ・マス・ダンパー)を活用して高層部の居住性能を改善します。
 2つ目の風対策は、想定外暴風(目安(※):43m/s)によって免震層が過大に変形し、建物周囲の擁壁に接触するのを防止します。オイルダンパーに新開発の衝突緩和用ゴムクッションを取り付けた「衝突緩和機構付きオイルダンパー」(カヤバシステムマシナリーと特許共同出願済)(図4)により、設計想定を超える暴風が発生した場合にも、建物が致命的な損傷を受けることはありません。
 「衝突緩和機構付きオイルダンパー」は低コストな組込タイプの他に、既存のオイルダンパーにも使用可能な後付タイプの二種類があり、暴風対策を目的とした改修にも対応可能です。

 ※風速の目安:地上10mにおける10分間の平均風速
 ※パッシブロックダンパー
 http://www.takenaka.co.jp/news/2013/10/03/index.html

 *表1・建物概要・図5は添付の関連資料を参照




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