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インターシル、車載12V/48V電源システム向け6相双方向DC/DCコントローラーを発表

2016-11-14

インターシル
車載12V/48V電源システム向けに
業界初の6相双方向DC/DCコントローラを発表
高集積のISL78226、排出ガスの改善と燃費向上を可能にする
48Vハイブリッド・パワートレインに対応


 革新的なパワーマネジメントと高精度アナログ・ソリューションのプロバイダとして世界をリードするインターシル(本社:米国カリフォルニア州ミルピタス、NASDAQ:ISIL)は、12Vと48Vの車載バス間の降圧/昇圧電力変換を実現する業界初の6相双方向PWMコントローラを発表しました。車載グレードのISL78226は最大3.75kWを95パーセント超の変換効率で提供するとともに、出力を高めるためにモジュール型のマスタ/スレーブ・アーキテクチャでのインタリーブが可能です。この革新的な技術により、内燃機関と電気モーターで駆動するマイルド・ハイブリッド車向けに排出ガスの改善と燃費向上を実現する48Vハイブリッド・パワートレインの迅速な採用が可能になります。ISL78226ソリューションの詳細についてはビデオ(https://www.youtube.com/watch?v=ApxqcyjktgQ&feature=youtu.be)をご覧ください。

 車載48Vシステムは2020年までに、最大15パーセントのCO2排出量削減、燃費の向上、ブレーキ時に一般的に失われるエネルギーの回収を可能にするとともに、マイルド・ハイブリッド車で発進/停止時にエンジン回転数が低下した際のトルクを提供します。48V電源は既存の12Vサブシステムが提供するよりも多くの電力を要求する次世代高効率電気システムに必要とされています。軽量化のため、パワーステアリング、ロール・スタビライゼーション、暖房、エアコンなどの従来型の多くの機械的/油圧システムは48V電気駆動システムへの移行が進展するとみられます。新しい電気ターボチャージャは馬力とトルクをオンデマンドで提供し、走行性能を犠牲にせずに、より小型で高効率の内燃機関の使用を可能にします。大出力スタータ/ジェネレータは12Vオルタネータを代替することにより、利用可能な運動エネルギーの最大4倍超を回生制動によって回収し、エンジン始動中の騒音と振動を低減します。12Vバスと12V鉛バッテリはイグニッション、車内照明、ナビゲーション、オーディオ・システムなどの軽負荷に対応します。

 従来、48Vシステムには複雑なファームウェアを備えたDSP、パワー・ステージと複雑なスイッチング・ロジックを組み合わせた別個の降圧コントローラと昇圧コントローラが必要でした。ISL78226コントローラは、従来の48V設計に伴う複雑さを解消します。また、位相の自動的な追加やドロッピングによりシステム効率を最大化し、変動する負荷要件に対応します。さらに、昇圧と降圧の電力変換方向の迅速な切り換えへの対応も可能です。例えば、走行中に48Vスタータ/ジェネレータが故障した場合、ISL78226 DC/DCコントローラは電力変換方向をシームレスに反転させます。これにより、12Vバッテリがパワーステアリングなどの48Vサブシステムに一時的に給電し、車両を安全に路肩に寄せて停車させることができます。

 さらにISL78226コントローラはISO 26262機能安全要件をサポートするシステム制御、テレメトリ、診断機能向けにデジタルPMBus(TM)インタフェースを内蔵しています。ISL78226のリンプホーム・モードは深刻な障害や故障が発生した際に消費電力を低減させながら、修理のために自宅や近隣のサービス・ステーションまで走行させることができます。

 インターシルのプレシジョン・プロダクツ担当シニア・バイス・プレジデントのフィリップ・チェスレイは「ISL78226の高集積で革新的な機能により、自動車メーカーにとって、堅牢な48V/12V電源ソリューションの設計がシンプルになります」と述べ、さらに「48Vマイルド・ハイブリッド車の設計にあたり、デジタル電源に関する豊富な知識や経験が不要になるとともに、複数の降圧コントローラ、昇圧コントローラ、その他の必要な回路のアセンブリも不要になります」と語りました。

■ISL78226の主な特長と仕様
 ・6相双方向同期整流12V/48Vコントローラによる電圧と電流のレギュレーション
 ・マスタ/スレーブ・アーキテクチャによる最大4個のICの並列接続をサポート
 ・平均位相間電流バランシングと、精度±1.5パーセントの平均電流出力
 ・サイクル・バイ・サイクル・ピーク電流制限、負電流制限、デジタルにプログラム可能な平均電流制限
 ・出力電圧のアナログ/デジタル制御
 ・軽負荷効率向上を実現する選択可能な位相ドロッピングとダイオード・エミュレーション
 ・位相ドロッピングは3レベル入力を特長とするコンパニオン・チップのISL78420 FETドライバ・ファミリとともに利用可能
 ・プログラム可能な自動ドライバ・ブートストラップ・コンデンサ・リフレッシュ・パルス
 ・機能安全のための電源/クロック冗長性
 ・選択可能なヒカップあるいはラッチオフ故障応答による包括的な保護と、デジタルにプログラム可能な警告/故障スレッショルド
 ・デュアル出力フライバック・コントローラと200mA可変出力リニア・レギュレータ
 ・−40〜+125℃の動作温度でAEC−Q100 Grade−1に準拠

■価格と供給
 6相12V/48V双方向同期整流DC/DCコントローラISL78226は10mm角の64ピンTQFPパッケージで供給が開始されており、1,000個一括購入時の単価は6.95米ドルです。ISL78226EVAL1Z評価ボードも提供しています。詳細はhttp://www.intersil.com/products/isl78226をご覧ください。

 *製品写真は添付の関連資料を参照

■インターシルについて
 インターシルは、革新的なパワーマネジメントと高精度アナログ・ソリューションのプロバイダとして世界をリードしています。インターシルの製品は急速に高度化し、モバイル化と消費電力の増加が進む電子機器の構成部品として、効率の向上とバッテリ駆動時間の延長を実現します。インターシルは広範にわたる設計資産(IP)、設計とプロセス技術開発の経験を活用し、産業機器/インフラ、モバイル・コンピューティング、車載、航空宇宙などの市場で活躍する有力企業の信頼できるパートナーとしての地位を確立しています。インターシルの詳細は、http://jp.intersil.com/en.htmlをご覧ください。

 インターシル株式会社はインターシル コーポレーション(本社:米カリフォルニア州ミルピタス)の全額出資の日本法人で、各種電源ICと高精度アナログICを日本のお客様に提供しています。本社は東京都港区で、京都に西日本オフィスがあります。

 ※Intersil、IntersilロゴはIntersil Corporationの商標または登録商標です。そのほかのブランド名、製品名、マークなどは、それぞれの権利所有者が製品やサービスを表記するために使用している商標または登録商標の場合があります。



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