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東芝、超臨界CO2サイクル火力発電システムのパイロットプラント向けタービンを出荷

2016-11-04

世界初の直接燃焼方式による超臨界CO2サイクル火力発電システムの
パイロットプラント向けタービンを出荷


 当社は、米国・テキサス州で建設中である、世界初の直接燃焼方式による超臨界(注)CO2サイクル火力発電システムのパイロットプラント向けに、出力25MWのタービンを本日出荷しました。本プラントは、高効率発電と高圧なCO2の回収が同時に実現できる火力発電システムであり、当社は2012年度から米国のネットパワー社、シカゴブリッジアンドアイアン社およびエクセロン社との4社で共同開発を進めてきました。当社は重要部品である超臨界CO2サイクル用タービンおよび燃焼器を担当しています。

 今回出荷したタービンは、高圧に耐える超々臨界蒸気タービンのケーシング技術および当社が保有する高温ガスタービンの材料技術と冷却技術を融合することで、信頼性を確保したタービンとなっています。

 本プラントは、タービン、燃焼器等の据付工事を経て、2017年から検証運転を開始する予定です。今後、検証運転で得られたデータを元に技術を確立し、250MW級プラントの商用化を目指します。

 超臨界CO2サイクル火力発電システムは、既存のガスコンバインドサイクル発電システム(GTCC)と同等の発電効率を有しながら、CO2を分離・回収する設備を別に設置することなく、燃焼により発生するCO2を高純度・高圧で全て回収することができるシステムです。また、蒸気タービンとガスタービンの2つのタービンを有するGTCCと比較すると、1つのタービンで発電できるため、コンパクトな構成を実現できます。燃料である天然ガスの燃焼には、空気の代わりに酸素を用いるため、燃焼による窒素酸化物が発生しない環境調和型の火力発電システムを実現することができます。

 当社は、火力発電プラントの効率向上への取り組みを進めるとともに、CO2回収技術でゼロエミッションを目指し、持続可能なエネルギー社会を実現します。

 注 気体と液体の境界がなくなり、気体と液体の中間的な性質を持つ状態。CO2の場合、31℃、74気圧より高温、高圧の領域で超臨界状態となる。

■超臨界CO2サイクル火力発電システムのパイロットプラント向けタービン

 ※参考画像は添付の関連資料を参照

■システムの概要
 超臨界CO2サイクル火力発電システムは、CO2、天然ガスおよび酸素を注入して燃焼させて発生した高温ガスでタービンを回転させて発電します。その後、タービンから排出された燃焼ガス(CO2と蒸気)は、熱交換器を経て冷却され、水分を分離した後、高圧ポンプで圧縮されます。大部分のCO2は燃焼器へ循環されますが、燃焼により発生したCO2分はそのまま回収することができます。

■システムの構成図

 ※添付の関連資料を参照



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