日本TI、電源供給など向上のUSB　Type−CとPower　Delivery　３．０デバイスを発表

日本TI、電源供給とデータ伝送能力、信号品質や回路保護を
向上する新型のUSB　Type−CとPower　Delivery　３．０デバイスを発表

１０G　USBデータ／ビデオ伝送をサポートする、
業界初のUSB　Type−C過電圧ポート保護とリドライバが
システム性能を最適化


　日本テキサス・インスツルメンツは、包括的なUSB規格準拠ICの製品ポートフォリオに新たにUSB　Type−C(TM)とPD（Power　Delivery）の新デバイス５種を発表しました。新デバイスは、USB　Type−C対応のエレクトロニクス製品において、より高い信号品質とシステム損傷に対する保護を可能にします。

　新製品の『TUSB１０４６』ファミリのリニア・リドライバ製品は、業界で初めて、１０G　USBデータとDisplayPort(TM)　１．４ビデオ信号の伝送をサポートすることから、シグナル・インテグリティの低下なしで、より高速の信号伝送を可能にします。『TPD８S３００』製品ファミリには、フィールドでの深刻な故障を防止するため、USB　Type−CとPDシステムを過電圧による損傷から保護する、業界初のワンチップ・ソリューションも含まれます。また、新製品の『TPS６５９８３B』USB　PD　３．０コントローラは、内蔵電源経路、Fast　Role　Swap対応ハードウェア、認証のサポートや、標準化された電圧などによって、コンプリートなシステム設計と、より高い信頼性の電源供給とデータ伝送を可能にします。詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/usbtypecpd2016-pr-jpをご覧ください。

■より高速のデータとビデオの伝送が可能
　新製品の『TUSB１０４６』と『TUSB１００２』の各リドライバ製品は、現行の５G　USBソリューションの２倍のデータ帯域幅をサポートし、１０G　USBのデータレート時に３３５mWの動作電力を提供しながら、１０Gのデータと最大８K解像度のビデオ伝送を可能にします。これらのリドライバ製品は、長距離のプリント基板パターンや伝送ケーブル上を伝送する場合、最大１４．４dBのチャネル損失を補償可能です。さらに、１６段階のイコライジング・レベルをサポートしていることから、符号間干渉ジッタと信号の減衰を補償でき、他のデバイスとの間に、より高い相互動作性とコネクティビティが可能です。TIの１０G　リニア・リドライバ製品ファミリは、TIの５G　USBデバイスとピン互換性のため、既存の製品設計からの伝送レートのアップグレードが容易に可能です。

■過電圧に対するポート保護
　『TPD８S３００』と『TPD６S３００』の各デバイスは、ディスクリート構成と比較して最大で７５パーセント小さい基板実装面積を提供するほか、シグナル・インテグリティを保ちながら、２０Vのバス電圧（Vbus）へのDC短絡によって発生する過電圧による損傷に対して、CC（コンフィギュレーション・チャネル）やSBU（サイドバンド・ユーズ）の各ピンを保護します。これらのポート保護回路には、低クランプ特性のTVS（過渡電圧抑圧）ダイオードが集積され、IEC（国際電気標準会議）の６１０００−４−２　ESD（静電気放電）保護を提供すると同時に、下流のPDコントローラの保護機能も提供します。

■電源経路を完全に管理
　『TPS６５９８３B』ワンチップ・デバイスは、必要な電源経路をすべて内蔵するとともに、過電流、過電圧、逆電流や過熱に対する保護機能を内蔵した、業界唯一のUSB　PD　３．０コントローラです。このコントローラはシンクとソースの実装向けに、Fast　Role　Swap対応機能を備えており、設計の柔軟性を提供します。

■最新のUSB標準規格への準拠が可能
　これらの新型デバイスは、新しいUSB　Type−C、USB　３．１　Gen　２やPD　３．０の各標準規格に準拠していることから、従来の仕様よりも信頼性を向上するとともに、よりコンパクトな設計、堅牢な電源供給機能、汎用コネクタやケーブルの使用を可能にします。さらに、これらの電源、シグナル・チェーンや回路保護の各デバイスは、USB　Type−CやPDの機能を含む統合設計を容易に実現でき、設計者をサポートします。

　※リリース詳細・参考画像は添付の関連資料を参照


◇読者向けお問い合わせ先
　日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
　プロダクト・インフォメーション・センター（PIC）
　URL：http://www.tij.co.jp/pic

以上