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アンリツ、シグナルアナライザー「MS2840Aシリーズ」を機能強化し販売
スペクトラムアナライザの測定ダイナミックレンジを
マイクロ波、ミリ波帯でさらに向上
シグナルアナライザ MS2840Aシリーズを機能強化
アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、シグナルアナライザ MS2840A用のオプション「Noise Floor Reduction MS2840A−051」(以下NFRオプション)と「2dB ステップアッテネータ ミリ波用 MS2840A−019」(以下、2dBステップアッテネータオプション)を開発。10月26日から販売いたします。
NFRオプションは、MS2840Aが内部にもつ雑音レベル[※1]を測定結果から最大11dB(設計値)差し引くことができます。これにより、表示するノイズフロア[※2]を低減し、非常に低いレベルの信号を従来よりも正確に測定することを可能にします。
2dBステップアッテネータオプションは、44.5GHzモデルのMS2840A専用オプションです。標準仕様では、ストップ周波数[※3]6GHz以上にて10dBステップ・0〜60dBですが、本オプションを使用することにより、全周波数で、2dBステップ・0〜60dBのアッテネータ[※4]設定が行えます。これにより、高い周波数でもミキサ入力レベルを最適化して測定ダイナミックレンジ[※5]を向上させることができます。
なお、他の周波数モデル(3.6GHz/6GHz/26.5GHzモデル)のアッテネータは、標準仕様で全周波数帯において2dBステップ・0〜60dBを実現しています。
NFRオプションおよび2dBステップアッテネータオプションを使用することにより、スペクトラムエミッション[※6]、隣接チャネル漏洩電力[※7]、送信オン/オフ[※8]といった特に高いダイナミックレンジを必要とする広帯域信号やマイクロ/ミリ波における測定確度向上に貢献いたします。
[開発の背景]
モバイル通信や衛星通信/放送、さらに近年は海上・航空を含む公共業務通信においても、高品質な画像や動画の利用が年々増加しています。これにともない、より高速な無線通信を実現するため、無線信号の広帯域化と広いスペクトラム資源が確保できるマイクロ/ミリ波を利用する動きが広がっています。
広帯域信号やマイクロ/ミリ波で高品質な無線通信を行うためには送信機に高いダイナミックレンジ性能が求められます。また、限られた帯域内で無線通信を利用するシステムが増加したことにより、システム間で発生する干渉が問題になるケースが増えており、干渉の原因となるノイズをいかに抑えるかということが課題になっています。
こうした中、測定器に対しても従来よりも高いダイナミックレンジを実現するソリューションが求められています。
そこでアンリツは、MS2840A用オプションとして、NFRオプション、2dBステップアッテネータオプションを開発しました。上記オプションを使用することにより、MS2840Aの測定ダイナミックレンジが向上。広帯域信号やマイクロ/ミリ波における測定を高確度に行えます。
[製品概要]
シグナルアナライザMS2840Aは、ミドルクラスながら高級機並みの近傍位相雑音性能を実現したシグナルアナライザ/スペクトラムアナライザです。最大測定周波数の違いにより3.6GHz/6GHz/26.5GHz/44.5GHzの4モデルを用意しており、26.5GHz/44.5GHzモデルは外付けのミキサを接続することで測定周波数を最大325GHzまで拡張できます。
MS2840Aはその高性能を生かし、狭帯域無線機(業務用無線機)や無線機内蔵の発振モジュール、無線バックホール、衛星通信、レーダーなどの無線装置の研究/開発・製造用測定器として活用できます。
今回開発したNoise Floor Reduction MS2840A−051、2dB ステップアッテネータ ミリ波用 MS2840A−019を使用することにより、測定ダイナミックレンジをさらに向上させることができます。
*リリース詳細・製品画像は添付の関連資料を参照
■お客様からのお問合せ先
アンリツ株式会社
計測器営業本部 営業推進部
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