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協和発酵キリン、小児X染色体遺伝性低リン血症を対象とした抗FGF23完全ヒト抗体KRN23の第3相国際共同治験を開始

2016-10-29

小児X染色体遺伝性低リン血症を対象とした
抗FGF23完全ヒト抗体KRN23の第3相国際共同治験開始


 協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:花井 陳雄、以下「協和発酵キリン」)は、小児X染色体遺伝性低リン血症(※1)(XLH)を対象とした抗線維芽細胞増殖因子23(※2)(Fibroblast Growth Factor 23、以下「FGF23」)完全ヒト抗体KRN23の第3相国際共同治験を開始しましたのでお知らせします。

 協和発酵キリンは、KRN23の開発、販売に関して、ウルトラジェニクス・ファーマスーティカル(以下「ウルトラジェニクス」)と協業およびライセンス契約を締結しています。

 今回開始した試験は、米国、EU、カナダ、日本、韓国で実施する経口リン製剤及びビタミンD製剤治療群を比較対照とした第3相無作為化オープンラベル試験で、1歳から12歳までの小児XLH患者さん約60例を対象に有効性と安全性を比較します。本試験の主要評価項目ではRadiographic Global Impression of Change(RGI−C)スコアに基づき、試験開始後40週時点におけるくる病画像所見の変化を評価します。副次的評価項目では、RGI−Cスコア評価およびThacher Rickets Severity Scoring(RSS)を指標とする追加のくる病画像所見の評価や、成長速度および身長の変化、薬力学的評価、歩行能力、痛みや疲労および身体機能に関する患者報告アウトカム、安全性を評価します。本治験では、すべての患者さんはこれまで経口リン製剤および活性型ビタミンD製剤による治療を受けており、7日間の休薬期間を経た後、KRN23投与群および比較対照群に無作為に割り付けられます。KRN23の投与群に割り付けられた患者さんには、2週間に1度、0.8mg/kgのKRN23が投与されます。なお、投与量は1.2mg/kgまで増量が可能です。

 本試験の他に、成人を対象としたKRN23の第3相臨床試験と、小児XLH対象の第2相臨床試験も現在進行中です。また、KRN23は腫瘍性骨軟化症(※3)(TIO)を対象とした開発も行われています。

 協和発酵キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

※1 X染色体遺伝性低リン血症(XLH)
 XLHは、遺伝的な原因により血中のFGF23が過剰となることで、体内のリンが尿中に過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・維持に障害をきたす希少な疾患です。

※2 線維芽細胞増殖因子23(FGF23)
 FGF23は、主として骨組織で産生される251アミノ酸からなるポリペプチドであり、腎臓に作用し、腎尿細管でのリンの再吸収を阻害します。近年、低リン血症性くる病、腫瘍性骨軟化症、腎不全等の疾患におけるFGF23の関与が示俊されています。

※3 腫瘍性骨軟化症(TIO)
 TIOはFGF23を過剰分泌する一般的には良性の腫瘍により生じるもので、尿中への過剰なリン排泄を引き起こすことにより、重篤な低リン血症や骨軟化症、筋力低下、疲労、骨痛、骨折を引き起こします。




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