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大日本印刷、老朽化コンクリートのひび割れ拡大を検知するシステムを開発

2016-10-27

トンネルなどの老朽化コンクリートのひび割れ拡大を検知するシステムを開発
ICタグ(RFID)を使用し、正確にひび割れの拡大を検知

 ※参考画像は添付の関連資料「参考画像(1)・(2)」を参照

 大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、トンネルや橋梁などの老朽化にともなって拡大する、コンクリートのひび割れを検知するシステムを開発しました。

【開発の背景】
 国内のトンネルや橋梁などの社会インフラ構造物は、高度経済成長期に建てられたものが多く、老朽化が進んでコンクリートの一部が剥落するなどの事故が社会問題となっています。その対策として、自治体や事業者には、これらの構造物の定期的な点検が義務付けられていますが、コンクリートの状態の把握には高価な機器やスキルを持った点検作業者が必要であり、そのコスト負担や人材不足などが課題となっていました。この課題に対してDNPは今回、フィルム状のICタグ(RFID)シートを使用し、コンクリートのひびの拡大を容易に検知するシステムを開発しました。

【本システムの概要と特長】
 本システムは、外部の電波で起動するパッシブ型のICタグを内蔵した検知シートを使用します。本シートは、コンクリート部材の表面に発生する微小なひび割れで、将来的に構造物の機能が低下する可能性があり、監視を必要とする状態となった箇所に貼り付けます。例えば、国土交通省が発表した道路トンネル定期点検要領では、ひび割れ対策の目安として、幅3mm以上の拡大が確認された際には、早期に補修等が必要と言われています。本シートでは、ひびの拡大に伴いパターン回路が切れてひび割れの進行を検知します。

 特徴は以下の通りです。

 ○UHF帯対応の専用リーダーライターで、設置した複数の本シートの情報を一括で読み取るため、点検作業を効率化します。

 ○ひび割れ検知シートには電池を搭載しておらず、バッテリー交換は不要です。また、通信距離の長いUHF帯ICタグを使用しているため数メートルの距離での読み取りが可能です。

 ○目視しにくい箇所のひび割れも容易に検知できるため、点検時の見逃しを防止できます。また、数mm程度のひび割れであっても、リーダーライターをかざすだけで検知できるため、特別なスキルを持たない作業者でも正確に点検が行えます。リーダーライターで取得したデータは、パソコンなどに転送することで簡単に点検記録を作成できます。

 ○ひび割れ検知シートにDNPが開発している独自の接着剤を用いています。太陽や蛍光灯などの光に含まれる紫外線の照射によって粘着性を有する接着剤の硬化が進みます。

 ※参考画像は添付の関連資料「参考画像(3)」を参照

【今後の展開】
 DNPは本システムを使用した実証実験やマーケティング活動を行い、2018年春の製品化を目指します。

 なお、2016年10月26日(水)〜28日(金)に幕張メッセで開催される「情報セキュリティEXPO」に本製品を参考出展する予定です。




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