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IDC Japan、国内企業におけるシステム運用管理実態に関するユーザー調査結果を発表
国内企業におけるシステム運用管理実態に関するユーザー調査結果を発表
・システム運用管理において担当者のスキル不足が深刻な課題
・およそ3分の1の企業で運用ミスによる障害/トラブルが毎月発生
・クラウドサービスの主な管理課題は、IaaSではサービスレベルの不安定さ、PaaSではプロビジョニングの自動化ができていないこと
・IT業界全体を挙げて運用管理のスキルアップを図っていく必要がある
IT専門調査会社IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1−13−5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03−3556−4760)は、企業における情報システムの運用管理の実態に関する調査結果を発表しました。
本調査では、国内の企業および組織を対象としたアンケート調査を2016年8月に実施し、309社から有効回答を得ました。
システム運用管理における課題について質問した結果、「運用管理担当者のスキルが不足している」が32.0%で最も多い回答となりました。その次に「運用管理の自動化ができていない」が30.7%、「システムの一元管理ができていない」が30.4%で続いています。過去4回の調査においても担当者のスキル不足は最も多い回答となっており、深刻な課題となっています。そのスキル不足によって、運用管理の自動化や一元管理ができない状況を招いてしまっているということが考えられます。また、運用管理担当者のスキル不足は運用ミスを起こしやすく、障害やトラブルの増加につながっていくことが懸念されます。
運用管理担当者の運用上のミスで障害やトラブルが発生する頻度について質問しました。その結果、ほぼ毎日が1.3%、週に数回程度が7.1%、月に数回程度が23.6%となり、合わせて32.0%の企業が毎月運用ミスによる障害やトラブルを経験していることが分かりました。さらにサーバーの運用台数が100台以上の企業になると、ほぼ毎日が2.6%、週に数回程度が12.1%、月に数回程度が29.3%となり、毎月障害やトラブルを経験している企業の割合が44.0%にまで上昇しています。サーバーの運用台数が多いと障害/トラブルの発生頻度が高くなっている傾向が示されています。
近年、クラウドサービスを利用する企業が増えています。そこで、クラウドサービスを利用している企業に対して、クラウドサービスの管理における課題について質問しました。IaaS(Infrastructure as a Service)を利用している企業では、「クラウドのサービスレベルが不安定である」が40.4%と最も多い回答となりました。サービスレベルが安定していない状況が多くの企業で発生しています。一方、PaaS(Platform as a Service)を利用している企業では、「サービスのプロビジョニングが自動化できていない」が34.1%で最も多い回答となりました。リクエストに対して迅速にサービスを用意できていない状況が見受けられます。また、IaaSとPaaSの両方で上位の課題として挙がっているのが、「利用前に試算したコストよりも高くなっている」で、それぞれ回答率が28.8%と25.0%になりました。実際にクラウドサービスを利用してみると、試算していたコストを上回ってしまうという問題も発生していることが分かりました。
IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーの入谷 光浩は「運用管理担当者のスキル不足は深刻な課題であり、障害やトラブルの原因にもなる。さらに、今後のクラウドサービス利用拡大に伴い、新たな運用管理の課題も浮き彫りになってくる。IT業界全体を挙げて運用管理のスキルアップに向けた取り組みを行うことが急務である」と述べています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「2016年 国内システム運用管理市場 ユーザー実態調査」(JPJ40607116)にその詳細が報告されています。本レポートでは、アンケート調査結果を基に、国内ユーザー企業におけるシステム運用管理の実態について集計/分析したものです。システム運用管理の課題、システム運用管理ツールの利用状況、システムログデータの活用状況、クラウドサービス管理やモバイル管理の状況について、詳細に分析を行っています。
(※詳細についてはIDC Japanへお問い合わせ下さい。)
レポート概要はこちら 2016年 国内システム運用管理市場 ユーザー実態調査
http://www.idcjapan.co.jp/Report/Software/jpj40607116.html
<参考資料>
システムの運用上のミスで障害/トラブルが発生する頻度
*添付の関連資料を参照
◆一般の方のお問い合わせ先
IDC Japan(株)セールス
TEL:03−3556−4761
FAX:03−3556−4771
Email:jp-sales@idcjapan.co.jp
URL:http://www.idcjapan.co.jp