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三井化学、富山大と敗血症に関する新たな検査システムを事業化

2016-10-21

三井化学 敗血症に関する新たな検査システムを事業化へ
富山大学との共同研究、AMED産学連携医療イノベーション創出プログラムに採択〜


 三井化学株式会社(所在:東京都港区、社長:淡輪(たんのわ)敏(つとむ))は、富山大学(所在:富山県富山市、学長:遠藤(えんどう)俊郎(しゅんろう))と共に、敗血症(*1)の原因菌を迅速に同定する新たな検査法(Tm mapping法)の製品化を目指しています。この度、この共同研究が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、AMED)「産学連携医療イノベーション創出プログラム」イノベーションセットアップスキームにおいて、代表機関:富山大学、セットアップ企業:当社として、採択されました。

 研究開発課題名:「新たな起炎菌迅速同定・定量技術を基盤とし、菌数を敗血症の新規バイオマーカーとする検査システムの開発」

 代表機関・課題リーダー:富山大学大学院医学薬学研究部(医学) 仁井見(にいみ)英樹(ひでき)准教授
 セットアップ企業:三井化学株式会社
 実施予定期間:2016年11月1日〜2018年3月31日

 AMED Web siteから抜粋:http://www.amed.go.jp/koubo/020220160527_kettei.html

 近年、がん治療や臓器移植などの医療の高度化に伴い、重篤な感染症のリスクが増えています。実際、入院患者の主な死因は敗血症などの重篤な全身感染症であり、敗血症による死亡率は非常に高く、重篤な感染症患者を救命するためには、患者体内の感染症の起炎菌を迅速に検出・同定することが臨床上重要です。現在行われている血液培養検査は必ずしも完全ではなく、また、培養後に行う一般的な生化学的性状検査法では、検体提出から起炎菌の同定まで通常2〜3日を要しています。結果が判明するまでの間は経験に基づく治療を施行せざるを得ず、同定結果の無いままに抗菌薬の選択を余儀なくされており、その結果、多剤耐性菌の出現や、抗菌薬の選択ミスにより重篤患者が致死的となる危険性など、感染症早期の治療では未だ重大なリスクを抱えています。

 これらの問題解決のため、当社は富山大学が開発したTm mapping法の実用化に向けた共同研究に取り組んでいます。この検査法は、血液培養を行わず、採血から3時間程度で未知の起炎菌を同定する新たな遺伝子検査法であり、感染症早期に同定結果に基づいた適切な抗菌薬選択が可能となります。当社は、同定のための検査キットを研究用試薬として提供すべく、今年度末までに生産体制を構築する予定です。最終的には、体外診断用医薬品としての上市を目指して開発を進めております。

 当社は健康・安心な長寿社会の実現を目指し、今後も最先端の技術開発を通じたソリューションを提供し続けます。

 *1:血液中に細菌が感染する全身感染症
 ご参考)富山大学リリース:『平成28年度のAMED「産学連携医療イノベーション創出プログラム」イノベーションセットアップスキームに採択』
 https://www.u-toyama.ac.jp/education/news/2016/1019.html




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