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JLL、2016年第3四半期の商業用不動産投資額(速報ベース)を発表
[速報−2016年第3四半期]
世界の不動産投資額、前年同期比5%減の1,630億ドル
日本は13%減の78億ドル(円建てで19%減の8,870億円)
2016年10月18日東京‐総合不動産サービス大手のJLL(本社:米国シカゴ、最高経営責任者(CEO)兼プレジデント:クリスチャン・ウルブリック、NYSE:JLL、以下:JLL)がまとめた投資分析レポートによると、2016年第3四半期の世界の商業用不動産投資額は、速報ベース(※1)で前年同期比5%減の1,630億ドル(※2)、2016年1−9月の投資額は、前年同期比8%減の4,540億ドルとなりました。
日本の2016年第3四半期の投資額は、前年同期比13%減の78億ドル(円建てでは前年同期比19%減の8,870億円(※3))となりました。また、2016年1月から9月までの投資額は前年同期比12%減の249億ドル(円建てでは前年同期比18%減の2兆7,900億円)となりました。
JLLは、2016年の世界の商業用不動産投資額の見通しを6,100−6,300億ドルとしています。
世界の商業用不動産投資をまとめたレポート(確報)、並びに日本の不動産投資に特化した分析レポート「ジャパン キャピタル フロー(Japan Capital Flows)」は、10月下旬に発行予定です。
ハイライトは以下のとおりです。
・2016年第3四半期の世界の投資額は、前年同期比5%減の1,630億ドルとなった。2016年1−9月の投資額は、前年同期比8%減の4,540億ドルとなった。
・2016年第3四半期のアメリカ大陸は、投資活動が回復し、前年同期比2%増の780億ドルとなった。EMEAの投資額は、前年同期比16%減の530億ドルとなり、3地域の中で唯一投資額が減少した。主な要因はロンドン市場の減速で、現地通貨で30%減となっている。アジア太平洋地域の投資額は、前年同期比3%増の320億ドルとなった。中国市場が活発だった一方、日本とオーストラリアは市場案件の不足により取引額は減少している。
・日本の2016年第3四半期の投資額は、前年同期比13%減の78億ドル(円建てでは前年同期比19%減の8,870億円)となった。2016年1月から9月の投資額は、前年同期比12%減の249億ドル(円建てでは前年同期比18%減の2兆7,900億円)となった。
日本国内の商業用不動産に対する投資意欲は国内外投資家を含め非常に高いものの、現実の取引市場での売り物件供給が減少しており、また市場に出たとしても売買当事者の希望価格の乖離により取引に至らないケースも見られている。マイナス金利導入以降、金融機関の貸出意欲は高まっており、物件保有者をしてリファイナンスを容易にせしめる環境もこれに影響を及ぼしているものと考えられる。
マイナス金利の恩恵をストレートに享受したJ−REITが再び取得額を拡大させており、第3四半期末時点で、年初からの全体投資総額の約半分をJ−REITが占める状況となっている。また、今後の市場成長が期待される物流施設やホテルに対する投資額が増加していることも特徴として挙げられる。
・2016年通年の世界の商業用不動産投資額は、6,100−6,300億ドルと予測している。
*リリース詳細は添付の関連資料を参照