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第一三共、キザルチニブの急性骨髄性白血病一次治療の第3相臨床試験を開始

2016-10-14

キザルチニブの急性骨髄性白血病一次治療の第3相臨床試験開始について


 第一三共株式会社(本社:東京都中央区)は、抗がん剤キザルチニブ(FLT3−ITD阻害剤)について、FLT3−ITD変異を有する急性骨髄性白血病の一次治療の適応取得を目的としたグローバル第3相臨床試験(QuANTUM−First試験)を開始しましたので、お知らせいたします。

 本試験は、多施設共同、無作為化、プラセボ対照二重盲検比較試験であり、FLT3−ITD変異を有する急性骨髄性白血病患者に対し、標準治療との併用療法および維持療法における、キザルチニブの有効性と安全性を評価するものです。主要評価項目は無事象生存期間(EFS)(*1)、重要な副次評価項目は全生存期間(OS)(*2)、完全寛解(CR)率(*3)、複合完全寛解(CRc)率(*4)などです。

 本試験では、米州、欧州、アジア等における18歳から75歳迄の500人以上の患者を登録する予定です。

 なお、現在、FLT3−ITD変異を有する再発性または治療抵抗性の急性骨髄性白血病の二次治療の適応取得を目的としたグローバル第3相臨床試験(QuANTUM−R試験)が実施されておりますが、今回、QuANTUM−First試験を開始することで、一次治療においてもFLT3−ITD変異を有する急性骨髄性白血病におけるファーストインクラスの上市を目指します。

以上

 *1 無事象生存期間(EFS)とは、再発がなく生存している期間です。
 *2 全生存期間(OS)とは、原因を問わず亡くなるまでの期間です。
 *3 完全寛解(CR)とは、骨髄中の白血病細胞が骨髄全体の5%未満に減少し、正常な血液細胞を造ることができるようになる状態です。
 *4 複合完全寛解(CRc)とは、正常な血液細胞を造ることができるようになるか否かに関わらず、骨髄中の白血病細胞が骨髄全体の5%未満に減少した状態です。

■FLT3−ITD変異を有する急性骨髄性白血病について(*5)
 急性骨髄性白血病は、白血病の約33%を占める急性白血病の中で最も一般的な病気で、悪性の白血球が増殖し、正常な血液細胞の生産を阻害します。急性骨髄性白血病の5年生存率は約26%ですが、これはすべての白血病において最も低い生存率です。

 急性骨髄性白血病患者の約30%は、FLT3−ITDと呼ばれる遺伝子の変異があります。急性骨髄性白血病患者は化学療法剤で治療されていますが、FLT3−ITD変異を有する患者は、変異のない患者と比べ、再発率が高く生存期間が短いことで知られています。

 *5 参考文献:
  Leukemia&Lymphoma Society.Facts 2015−2016.2016.
  NCCN Guidelines.Acute Myeloid Leukemia Version 2.2016.2016.

第一三共のがん事業について
 当社は、世界トップ水準のサイエンス(科学的知見、技術)を応用し、がん患者さんのための革新的な治療を提供していきます。

 当社は、がん領域の開発パイプラインの拡充を進めており、現在、固形がんと血液がんの両領域で20以上の新規の低分子および抗体医薬を保有しています。第3相臨床試験中の開発品目には、FLT3−ITD阻害剤キザルチニブ(目標適応:急性骨髄性白血病)、CSF−1R阻害剤ペキシダルチニブ(目標適応:腱滑膜巨細胞腫、固形がんにおける抗PD−1抗体との併用試験(第1/2相)も実施中)、MET阻害剤チバンチニブ(目標適応:肝細胞がん)等があります。



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