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NEC、電波利用状況をリアルタイムに可視化する電波環境センシングシステムを開発

2016-10-05

NEC、電波利用状況をリアルタイムに可視化する電波環境センシングシステムを開発
〜従来比100倍の高感度で計測したい電波を抽出〜


 NECは、IoT機器に対する無線周波数の動的割り当てや、イベント時や災害時の無線周波数の臨時割り当てなど、電波の有効活用を進めるために、実際の電波の利用状況を計測してリアルタイムに可視化する電波環境センシングシステムを開発しました。

 今回開発したシステムは、「小型の電波センサ」と「電波状況を可視化するソフトウェア」で構成されます。本センサは、テレビ放送や携帯電話など主要な無線システムに適する30MHzから3GHzの幅広い周波数の中から、計測したい周波数の電波のみを抽出し、従来比約100倍(注1)高感度で計測できます。また、計測したい電波とは異なる方向から来る電波を排除するとともに、計測したい電波を強めることで、強い電波を放射している送信局の近くでも、微弱な電波を高精度に計測します。また、本ソフトウェアは、今回開発した電波センサ間の電波状況を推定して補間し、計測したいエリアの電波状況を網羅的に可視化します。
 これらにより、各地点の電波の強さの分布や時間変化を、周波数毎に実測し、リアルタイムに可視化することで、周波数の空き状況など実際の電波利用を確認できます。
 今後、スタジアムや駅・空港などの人口密集地での電波環境のモニタリング、無線設備の最適配置や運用計画の立案、周波数管理や不法電波の監視など、様々な領域での応用を目指し、2020年に向けて実用化を進めます。

 NECは「社会ソリューション事業」に注力しており、今後もIoTなど社会インフラを支える電波資源を効率的に活用するための技術開発を強化していきます。

■背景
 昨今、無線通信の大容量化、大規模化、IoTなど適用領域が拡大しており、今後さらにIoT機器が530億個程度(注2)まで増加するなど、電波の利用需要がさらに増加すると予想されています。

 需要の増加により、割り当て可能な無線周波数帯域が不足すると、膨大な数のIoTセンサからの情報収集や、イベント時や災害時に必要な無線通信が滞る可能性があります。このような周波数枯渇時の無線通信障害を回避し、安定的な無線通信を実現するには、様々な場所で時々刻々と変化する空き無線帯域を切り替えて利用することが不可欠です。そのためには、まず、電波が実際どのように使われているか実態を調査し、利用されていない周波数を発掘することが求められます。

 今回、NECは、従来比100倍の高感度なスマートフォン大の小型電波センサで高精度に電波を計測し、30MHzから3GHzの幅広い周波数の電波利用の実態をリアルタイムに可視化する電波環境センシングシステムを開発しました。

 ※参考資料と特長などリリース詳細は添付の関連資料を参照


○本件に関するお客様からのお問い合わせ先
 NEC 研究企画本部 研究プロモーショングループ
 お問い合わせ
 https://contact.nec.com/http-jpn.nec.com_tb_142rd_4b126d/?Fid=4b126d





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