リニアテクノロジー、低消費電力と優れたＡＣ性能のオクタルμＭｏｄｕｌｅ　ＡＤＣファミリーを発売

リニアテクノロジー、新製品「ＬＴＭ９００９／ＬＴＭ９０１０／ＬＴＭ９０１１」を販売開始
１４０ｍＷ／チャネルの消費電力で高いＡＣ性能を誇るオクタル１４ビット、１２５Ｍｓｐｓ、μＭｏｄｕｌｅ　ＡＤＣファミリ


２０１１年５月１０日−高性能アナログＩＣのリーディングカンパニーであるリニアテクノロジーは、小さいフォームファクタで低消費電力と優れたＡＣ性能を達成した、８０Ｍｓｐｓ、１０５Ｍｓｐｓ、１２５Ｍｓｐｓの１４ビット、オクタルμＭｏｄｕｌｅ（Ｒ）　ＡＤＣファミリ「ＬＴＭ９００９／ＬＴＭ９０１０／ＬＴＭ９０１１」の販売を開始しました。ＬＴＭ９０１１は、２５Ｍｓｐｓ〜１２５Ｍｓｐｓ、１４ビットおよび１２ビットのオクタルＡＤＣで構成されるピン互換ファミリの最初のデバイスです。ＬＴＭ９０１１−１４（１２５Ｍｓｐｓ）１，０００個時の参考単価は１９，１４５円（税込み）からで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。すべてのデバイスの評価用ボードおよび無償ソフトウェアが、http://www.linear-tech.co.jp/designtools/software/から入手可能です。製品の詳細情報はhttp://www.linear-tech.co.jpをご参照ください。

　ＬＴＭ９０１１−１４はオクタル（８チャネル）の１４ビット、１２５Ｍｓｐｓ　ＡＤＣで、ベースバンドでのＳＮＲが７３．１ｄＢ、ＳＦＤＲが８８ｄＢ、消費電力はチャネル当たり１４０ｍＷです。８０ＭｓｐｓバージョンのＬＴＭ９００９−１４は消費電力が９４ｍＷ／チャネル、１０５ＭｓｐｓバージョンのＬＴＭ９０１０−１４は１１３ｍＷ／チャネルです。ＬＴＭ９０１１ファミリはアナログおよびデジタル部ともに１．８Ｖ電源で動作し、消費電力をわずか２ｍＷに低減するスリープ・モードを備えており、フルスピード動作とスリープ・モード動作のいずれにおいても、Ｍｕｌｔｉｐｌｅ−Ｉｎｐｕｔ　Ｍｕｌｔｉｐｌｅ−Ｏｕｔｐｕｔ（ＭＩＭＯ）ＷｉＭＡＸ／ＬＴＥ、リモート・ラジオ・ヘッド（ＲＲＨ）、軍用妨害対抗装置、レーダー、医療用画像処理、超音波アプリケーションなどの高速マルチチャネル設計の消費電力を大幅に削減します。

　ＬＴＭ９０１１はシリアルＬＶＤＳ形式でデータを出力するので、データライン数を最小限に抑えることができます。１２５Ｍｓｐｓでは、各チャネルはＡＤＣ当たり２本のレーンを使用して同時に２ビットを出力します。６２Ｍｓｐｓより低いサンプル・レートでは、チャネル当たり１ビットの出力を選択することが可能です。ＬＴＭ９０１１は高さの低い１４０ピン１１．２５ｍｍ　ｘ　９ｍｍ　ＢＧＡのμＭｏｄｕｌｅパッケージに、シリアル・データ通信インタフェースと８個の同時サンプリングＡＤＣを搭載しています。さらに、バイパス・コンデンサを内蔵し、フロースルー・ピン配置を採用しているため、データＩ／Ｏラインの配線に必要なボードスペースを削減し、レイアウトが容易です。

　ＬＴＭ９０１１はＳＰＩ互換インタフェースを備えているので、デジタル・フィードバックを低減し設計を簡素化するための様々なデータ設定をユーザーが選択できます。選択できる機能として、デジタル・フィードバックを低減するデータ出力ランダマイザ、プログラム可能な７つのＬＶＤＳ出力電流レベル、１００Ωの内部ＬＶＤＳ出力終端抵抗、デジタル出力テスト・パターンなどがあります。これらの設定は、ＳＰＩを介してシリアルでプログラムするか、あるいは動作モードが制限されますがパラレルのバイナリロジックで行うことができます。


■ＬＴＭ９０１１の主な特長：
　・オクタル同時サンプリングＡＤＣ
　・ＳＮＲ：７３．１ｄＢ（１４ビット分解能）
　・ＳＦＤＲ：８８ｄＢ
　・低消費電力：１２５Ｍｓｐｓで１．１２Ｗ（１４０ｍＷ／チャネル）
　・単一１．８Ｖアナログおよびデジタル電源
　・シリアルＬＶＤＳ出力
　・選択可能な入力範囲：１ＶＰ−Ｐ〜２ＶＰ−Ｐ
　・８００ＭＨｚのフルパワー帯域幅サンプル／ホールド
　・オプションのデータ出力ランダマイザ
　・オプションのクロック・デューティサイクル・スタビライザ
　・２ｍＷのスリープ・モードと　１７０ｍＷのナップ・モード
　・設定用のシリアルＳＰＩ　ポート
　・１４０ピン１１．２５ｍｍ　ｘ　９ｍｍ　ＢＧＡ　μＭｏｄｕｌｅ（Ｒ）パッケージ


※製品画像は添付の関連資料を参照


＜リニアテクノロジーについて＞
　Ｓ＆Ｐ　５００の一員であるリニアテクノロジーは、過去３０年にわたり広範囲に渡る高性能アナログＩＣの設計・製造及びマーケティング活動を行い、世界中の多くの企業に提供しています。リニアテクノロジーの半導体は、私たちのアナログ世界と「通信」、「ネットワーキング」、「産業」、「自動車」、「コンピュータ」、「医療」、「精密機器」、「民生」さらには「軍需航空宇宙」システムで幅広く使用されている、デジタル・エレクトロニクスとの架け橋の役目を担っています。リニアテクノロジーは、パワーマネージメント、データ変換、信号調整、ＲＦ、インタフェース、μＭｏｄｕｌｅサブシステムを設計・製造しています。

　ＬＴ，ＬＴＣ，ＬＴＭ，μＭｏｄｕｌｅ　及び会社ロゴはＬｉｎｅａｒ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの登録商標です。その他の登録商標・商標は、それぞれの所有者にその権利が帰属します。記載内容は予告なしに変更される場合があります。


以　上