シリコン・ラボラトリーズ、CMOSベースの絶縁型FETドライバー「Si８７５x」ファミリーを発表

シリコン・ラボ、CMOSベース絶縁技術を用いた業界初のSSRソリューションの新製品「Si８７５x」ファミリを発表
Si８７５x絶縁型FETドライバシリーズが、産業・車載向けリレーの代替コストと複雑性を軽減


　シリコン・ラボラトリーズ（本社：　米テキサス州オースチン、Nasdaq：　SLAB、以下：シリコン・ラボ）は、CMOSベースの絶縁型FET（電界効果トランジスタ）ドライバの新製品「Si８７５x」ファミリを発表しました。Si８７５xファミリによって、従来のEMR（エレクトロメカニカルリレー）やフォトカプラ型SSR（ソリッドステートリレー）を、用途に応じた量産FETに置換えることができます。Si８７５xファミリは、業界初の絶縁型FETドライバ製品のシリーズであり、内蔵されたCMOS絶縁バリアを介して継電することで絶縁された二次スイッチ側への給電が不要となり、システムのコストと複雑性を軽減できます。ディスクリートのFETとの併用により、モーターやバルブ制御、空調用リレー、バッテリー監視、AC電源経路や通信系のスイッチ、HEV車やEV車の充電システム等、さまざまな産業・車載用途において、最良のEMR・SSR代替ソリューションです。

　Si８７５xのサンプルは現在供給可能で、量産は２０１６年１１月を予定しています。Si８７５xはSOIC　８ピンパッケージで供給され、インダストリアル（−４０℃〜＋１０５℃）と車載（−４０℃〜＋１２５℃）向けの動作温度範囲バージョンがあります。Si８７５xファミリの価格、納期及びSi８７５１−KIT（デジタル入力）、Si８７５２−KIT（LEDエミュレータ入力）の各評価キットについては、シリコン・ラボ国内販売代理店までお問合せください。製品及び評価キットの仕様、データシートの詳細は、http://www.silabs.com/Si875xをご参照ください。

　スイッチ用としては、EMRやフォトカプラ型SSRが従来から使われてきましたが、どちらにも制約がありました。EMRはコストがかさみ、動作が遅い、製品の厚み、ノイズなどの問題がありました。このため、SSRの使用が二桁成長で増えましたが、フォトカプラ型のSSRもLEDの劣化による短寿命、高温時の性能・安定性の劣化、ノイズ耐性の減弱といった問題があります。使えるFETも限られるため、性能やコスト、消費電力の点でさらに制約がかかります。

　シリコン・ラボのCMOSベースSi８７５x絶縁型FETドライバ・ファミリは、SSRやEMRから置き換えることでシステムのコストや消費電力を下げ、性能を上げることができる優れた代替ソリューションです。Si８７５xファミリは、LEDや光学系のコンポーネントを使っていないため、経時的および温度に対する安定性にも優れています。サイズも小さくスイッチ音もないため、電気的なスイッチングノイズや摩耗、量産化の課題といった制約がある、分厚いEMRからの置換えには理想的なソリューションです。

　Si８７５xファミリは、１mAという極めて低い入力電流を用い、FETゲートを名目電圧１０．３Vで駆動させ、オン動作時間は１．１msです。また、入力電流を１０mAに上げればオン動作時間は９４μsと飛躍的に速くなります。高速スイッチング用の最大電流を供給後、外付けオプションのキャパシタ放電により保持電流を最大９０％下げられるようにする、独自の電力最適化オプションも取り揃えています。入力電圧は２．２５Vから５．５Vまで柔軟に対応しているので、ローパワーの各種コントローラともシームレスな接続ができます。さらに、ミラークランプ機能のオプションも用意されており、外部FETの不測のオン動作を防ぐことができます。

　Si８７５xファミリの絶縁耐圧は２．５kVRMSで、動作温度もインダストリアル・車載規格全域（＋１２５℃まで）に対応しています。また、UL、CSA、VDE、CQC等の厳しい規格にも適合する設計となっています。入力はターゲットアプリケーションに合わせてデジタルCMOSピン制御（Si８７５１）またはダイオードエミュレーション（Si８７５２）が選択可能で，出力は各種のAC−DC負荷構成に柔軟に対応します。

　シリコン・ラボで、パワー製品担当バイス・プレジデントを務めるRoss　Sabolcikは、こうコメントしています。「堅牢で信頼性の高いCMOSベース絶縁技術と、絶縁バリアを介して継電する画期的機能という、これまでにない独自の組み合わせにより、Si８７５xドライバ・ファミリは旧式のEMRやフォトカプラ型SSRを置き換えるための、最高の代替ソリューションです。Si８７５xファミリを使うことで、用途に合わせた費用対効果の高いFETを柔軟に選択でき、最先端のソリッドステートスイッチングへの移行も容易に実現可能です」

■Si８７５x　絶縁型FETドライバ製品ファミリの主な特長
　・用途別量産FETに対応する、CMOSベース絶縁技術を用いた業界初のSSRソリューション
　・クラス最高のノイズ耐性と高信頼性、絶縁耐圧は２．５kVRMS
　・高圧条件下でも長寿命（１０００Vで１００年）
　・高いスイッチング効率：入力電流１mAでゲート電圧１０．３V
　・２．２５Vから５．５Vと幅広い入力電圧に対応し、省電力を実現
　・独自のピン機能で消費電力とスイッチ動作時間のトレードオフを最適化
　・ミラークランプ機能で外部FETの不測のオン動作を防止
　・低電力向けに絶縁および電力用コンデンサを小型のSOIC−８ピンパッケージに封入
　・AEC−Q１００適合の車載グレードオプションも用意

　※参考画像は添付の関連資料を参照

■シリコン・ラボラトリーズについて
　シリコン・ラボラトリーズ（略称：シリコン・ラボ、NASDAQ：SLAB、本社：米テキサス州オースチン、http://www.silabs.com）は、IoT（モノのインターネット）、インターネット基盤、産業オートメーション、民生及び自動車市場向けにシリコン、ソフトウェア、及びシステム・ソリューションを提供する業界大手メーカーです。シリコン・ラボは、エレクトロニクス産業の困難な課題を解決し、性能、省エネルギー、コネクティビティ、設計の簡素化の面で大きなメリットをお客さまにご提供します。ソフトウェア及びミックスドシグナル設計の分野で、卓越した技術力を有する世界クラスのエンジニアリング部門を擁することで、シリコン・ラボは製品開発に携わる皆さまに、初期構想から最終製品に至るまでのプロセス改善に必要なツールをご提供します。会社概要・事業内容の詳細はhttp://www.silabs.comをご覧ください。

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　・Silicon　Laboratories，　Silicon　Labs，Sロゴ，Silicon　Laboratoriesロゴ，Silicon　Labsロゴは、Silicon　Laboratories　Inc．の商標です。その他の登録商標・商標は、それぞれの所有者にその権利が帰属します。


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　シリコン・ラボラトリーズ　Y．K．
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　http://jp.silabs.com


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