エリーパワーなど、蓄電池の統合制御技術開発が「バーチャルパワープラント構築実証事業」に採択

平成２８年度　経済産業省「バーチャルパワープラント構築実証事業」に採択
―蓄電池の統合制御技術の開発、実証開始―


　エリーパワー株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役社長：吉田博一）、大和ハウス工業株式会社（本社：大阪府大阪市、代表取締役社長：大野直竹）、大和リース株式会社（本社：大阪府大阪市、代表取締役社長：森田俊作）、エネサーブ株式会社（本社：滋賀県大津市、代表取締役社長：松尾昌明）、株式会社竹中工務店（本社：大阪府大阪市、取締役社長：宮下正裕）は、平成２８年度バーチャルパワープラント構築事業費補助金（バーチャルパワープラント構築実証事業）に応募し、採択されました。
　本事業は、関西電力株式会社が中心となり実施するバーチャルパワープラントプロジェクトの傘下でエリーパワーが蓄電池リソースを集約（アグリゲート）し、参画各社に分散設置された蓄電池を統合的に管理・制御することの実証を目的としております。

１．バーチャルパワープラント（以下VPP）実証事業の概要
　蓄電池は現在、住宅用・産業用ともに災害時対策やピークシフト、ピークカット、電力の自家消費等様々な用途で普及拡大期にあります。再生可能エネルギーの拡大や固定価格買取制度のもと電力の需給バランスを最適化するには蓄電池の活用が有効とされています。VPPは蓄電池を含め、電力の供給と消費についてIoT技術を活用し統合的に制御することによってあたかも１つの発電所（仮想発電所）のように機能させる仕組みの構築を目指すものです。これにより、電力系統における需給調整力が増強され、再生可能エネルギー電源のさらなる導入も可能となります。またデマンドレスポンスによるネガワット取引への活用など、新たな付加価値を生むことにもなります。

２．複数の拠点、異なるユーザーの蓄電池をクラウドシステムで統合制御
　大阪府、兵庫県、滋賀県、東京都、神奈川県に分散設置された異なるタイプ（住宅用、産業用大型、可搬型）の蓄電池を統合制御します。今回の実証試験では家庭、商業施設、オフィス、建物設備の各用途で使用する７拠点にそれぞれ複数台設置されたリチウムイオン蓄電池の総容量や総出力等をクラウドシステムで統合的に管理し、制御します。

３．VPPにおける蓄電池の新たな活用の事例
（１）電力逼迫時の蓄電池放電
　電力逼迫時に蓄電池から放電し自家消費を行い、系統負荷の軽減を図ります。
　また将来的には蓄電池からの逆潮流を行い、系統電力のアシストをします。

（２）電力余剰時の蓄電池充電
　電力余剰時、蓄電池へ充電することで電気の行き先を作ります。再生可能エネルギーを無駄にすることなく蓄電し、活用します。

　ほか、蓄電池の充放電を制御することにより様々な新たなサービスが期待されます。

４．本実証事業における実施体制イメージと設置場所及び用途について

【実施体制イメージ】

　※添付の関連資料を参照

【実証試験を行う蓄電池の設置場所概要】
　・エリーパワー株式会社
　　本社オフィス内（東京都）および川崎事業所内（神奈川県）
　・大和ハウス工業株式会社
　　本社オフィス内（大阪府）および、戸建住宅のオーナー様邸（兵庫県）（予定）
　・大和リース株式会社
　　商業施設「BRANCH神戸学園都市」内（兵庫県）
　・エネサーブ株式会社
　　本社オフィス内（滋賀県）
　・株式会社竹中工務店
　　本社オフィス内および、本社ビル屋上設置の大型システム（大阪府）

５．実施期間
　２０１７年２月２８日まで

６．備考
　関西電力、エリーパワーについては７月末にVPPのシステム構築に関わる内容にて採択をされておりましたが、この度エリーパワー、大和ハウス工業、大和リース、エネサーブ、竹中工務店が蓄電池導入によるVPP構築実証の採択通知を受領したことから、あらためて発表するものです。

　参考URL：バーチャルパワープラント構築実証事業への参画について（関西電力）
　http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2016/0728_3j.html