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日立化成、高純度の酸化セリウム粒子系CMPスラリーの基本特許を取得
CMPスラリーの開発技術に関する基本特許取得
日立化成株式会社(本社:東京、執行役社長:丸山 寿、以下、日立化成)は、このたび半導体回路平坦化用研磨材料(以下、CMPスラリー)の一種である、高純度の酸化セリウム粒子系CMPスラリーについて、基本となる特許第5882659号を取得しました。
CMP(Chemical Mechanical Planarization:化学的機械研磨)とは、半導体デバイスの製造工程で発生する、半導体ウエハー表面の凹凸を研磨して平坦化する技術であり、CMPスラリーはこの用途に使用される研磨材料です。
日立化成は、CMPスラリーの製品ラインアップのうち、酸化セリウム粒子系CMPスラリーについて、研磨による半導体ウエハーへの傷(研磨傷)を抑制することが可能な高純度化技術(*1)を開発し、研磨傷の原因となるケイ素系不純物を1ppm(100万分の1)(*2)以下に低減し、研磨傷も当社従来品比較で70%低減しました。その技術を用いた高純度の酸化セリウム粒子系CMPスラリーについて2003年に特許出願し、このたび特許第5882659号を取得しました。
*1.日立化成では、独自の手法で不純物を抽出し、分析する手法を開発した。この分析手法により得られた結果を指標として、ケイ素系不純物を1ppm(100万分の1)以下に低減することで、研磨傷を当社従来品比較で70%低減できる高純度酸化セリウム系研磨液を製造する技術を確立した。
*2.酸化セリウム粒子系CMPスラリー1グラムに対し、不純物は0.000001グラム。
研磨傷の抑制は半導体デバイスの製造工程において重要な技術的課題のひとつであり、本特許の取得は、日立化成の酸化セリウム粒子系CMPスラリーの技術的優位性を維持する一助になります。
日立化成は、この開発技術を当社の技術および事業の差別化に活用するとともに、本特許をはじめ、保有する知的財産権を積極的に有効活用し、今後も事業の優位性を高めていく所存です。
※参考画像は添付の関連資料を参照
以上