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三菱商事、台湾の太陽電池用シリコンウェハー事業に参入 

2011-05-02

台湾で太陽電池用シリコンウェハー事業に参入 


 三菱商事は、台湾の大手太陽電池用セル製造販売メーカー、ジンテックエナジー社(Gintech Energy Corporation、以下Gintech社)の子会社である太陽電池用シリコンウェハー製造会社 ユーテックソーラー社(Utech Solar Corporation、以下Utech社)に資本参加しました。
 
 Utech社は、昨年12月末に設立され、本年7月の量産開始に向けてシリコンウェハー製造工場の建設を開始しています。第一期の生産能力は33万KWで、将来的には生産能力を100万KWまで拡張する計画を有しています。
Utech社の資本金は約62億円(22億台湾元)で、三菱商事はUtech社が新規に発行した株式の10%を取得しました。
 
 Utech社は、ポリシリコンを主原料とし、太陽電池用セルの基礎原料であるシリコンウェハーを製造することになります。三菱商事の化学品グループでは予てより太陽電池原料、および周辺部材の取引に積極的に取り組んできており、本事業への参加を通じて太陽電池原料の中でも中核原料であるポリシリコン、シリコンウエハー、更にはセルの取扱い強化を狙います。
 
 台湾は中国に次ぐ太陽電池原料の生産基地に成長しています。台湾の優位性は、液晶・半導体などの電子産業分野を経験した技術系の優秀な人材が豊富である事、また製造技術と経営ノウハウを有している事が挙げられます。これら優位性から、シリコンウェハーとセルの製造で、世界的にも高水準の品質と競争力を有しています。
 
 太陽電池のマーケットは、近年全世界規模で急速に拡大しており、ドイツ・イタリアを中心とした欧州、米国、日本などの先進国に加えて、今後は中国、インド、東南アジア諸国などの新興国でも市場が拡大するものと見込まれます。太陽電池には幾つかの種類がありますが、ポリシリコンを主原料とするシリコン結晶系製品は市場の70%以上を占めています。原料のポリシリコンは、既存供給メーカーの大幅増設に加えて、韓国や中国などで新規参入メーカーが急増しており、全世界での生産能力は拡大しています。この為、将来的には原料価格が安定化していく事が予想されており、今後もシリコン結晶系製品は市場での優位性を保ちながら安定成長することが期待されます。


以上

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