三菱電機、小型・低消費電力の４０ＧｂｐｓクワッドＰＤモジュールを発売

小型・低消費電力を実現した光受信モジュール
４０Ｇｂｐｓ　ＤＱＰＳＫ用クワッドＰＤモジュール発売のお知らせ


　三菱電機株式会社は、大都市間の長距離大容量通信に用いる光受信モジュールの新製品として、ＤＱＰＳＫ（※１）方式の受信に必要な素子をワンパッケージに集積することにより、小型・低消費電力を実現した４０Ｇｂｐｓ（※２）のクワッドＰＤモジュール１機種を６月１日に発売します。

※１：ＤＱＰＳＫ（Ｄｉｆｆｅｒｅｎｔｉａｌ　Ｑｕａｄｒａｔｕｒｅ　Ｐｈａｓｅ　Ｓｈｉｆｔ　Ｋｅｙｉｎｇ）：差動四相位相偏移変調。
　　　ファイバー分散耐性、雑音付加耐性が高いなどの優れた伝送特性を有する。

※２：Ｇｐｂｓ（Ｇｉｇａ−ｂｉｔｓ　ｐｅｒ　ｓｅｃｏｎｄｓ）：１秒間に１０億個のデジタル符号を伝送できる通信レートの単位


　＊製品画像は添付の関連資料を参照


＜新製品の特長＞

１．小型・低消費電力を実現
・ＤＱＰＳＫ方式の受信に必要な素子を１１．０×１４．９×６．７ｍｍの小型パッケージに集積
　（１）光信号を電流信号に変換する４つのフォトダイオード（ＰＤ）を搭載
　（２）電流信号を電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプを搭載
・標準値０．６Ｗ※３の世界トップレベルの低消費電力
・ＰＤバイアス電圧とトランスインピーダンスアンプ供給電圧は３．３Ｖで単一電源・電圧駆動
※３　電源電圧３．３Ｖ、温度２５℃（室温）

２．安定した伝送品質を確保
・新開発の表面入射型ＰＤ素子の採用で、偏波依存損失０．１ｄＢ以下の安定した受光感度を維持
・数千ｋｍ伝送後の光雑音が多い条件※４でもＱ値※５は１４．９ｄＢ※６で高い光信号品質を確保
※４　光信号雑音比（ＯＳＮＲ）＝２０ｄＢ／０．１ｎｍ
※５　Ｑｕａｌｉｔｙ　ｆａｃｔｏｒ：光信号の品質を表す値。高いほど誤り率が少なく品質が高い
※６　ビットレート４３Ｇｂｐｓ

３．Ｃ帯〜Ｌ帯（受光波長１５２０〜１６１０ｎｍ）をカバーする広い受光波長範囲
・１つのモジュールでＣ帯からＬ帯（受光波長１５２０〜１６１０ｎｍ）までカバー


＜発売の概要＞

　製品名：４０Ｇｂｐｓ　ＤＱＰＳＫ用クワッドＰＤモジュール
　形　名：ＦＵ−３８７ＳＰＰ
　サンプル価格（税抜き）：３００，０００円
　サンプル出荷開始日：６月１日
　月産数：５００台


＜発売の狙い＞
　インターネット需要の急激な増加に伴い、通信システムの情報トラフィック量は増大の一途をたどっています。大容量の情報を長距離伝送するために、伝送速度の高速化とともに、光の位相変調による信号の多値化が進められています。
　当社は今回、ＤＱＰＳＫ方式の受信に必要な素子をワンパッケージに集積した４０ＧｂｐｓのクワッドＰＤモジュールを発売します。これにより光伝送装置の小型化、低消費電力化に貢献します。本製品と対向して使用する送信用モジュールは、２０１１年度中にサンプル出荷予定です。


＜主な仕様＞
　（１）受光波長　　　　　１５２０〜１６１０ｎｍ
　（２）受光感度　　　　　０．８５Ａ／Ｗ（標準値、１５５０ｎｍ）
　（３）入力（光信号）　　曲げに強い４心テープファイバーを用いたＬＣコネクター
　（４）出力（ＲＦ信号）　フィードスルーによる差動インターフェース
　（５）外形寸法　　　　　（Ｗ）１１．０×（Ｄ）１４．９×（Ｈ）６．７ｍｍ


＜製作担当工場＞
　三菱電機株式会社　高周波光デバイス製作所
　〒６６４−８６４１　兵庫県伊丹市瑞原４丁目１番地


＜お客様からのお問い合わせ先＞
　三菱電機株式会社　半導体・デバイス第二事業部　高周波光デバイス営業第二部
　〒１００−８３１０　東京都千代田区丸の内二丁目７番３号
　ＴＥＬ　０３−３２１８−３３３１　ＦＡＸ　０３−３２１８−４８６２
　ＵＲＬ　http://www.MitsubishiElectric.co.jp/semiconductors