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東京商工リサーチ、6月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産動向を発表
〔特別記事〕
「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産動向
〜6月は今年最少の6件〜
2016年6月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産は今年最少の6件(前年同月13件)にとどまった。金融機関が中小企業のリスケ要請に柔軟に応じるなどの金融支援や、景気が大手輸出企業を中心とした好業績に牽引される形で底上げされ、企業倒産は依然として低水準で推移している。
■負債総額も今年最少
2016年6月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産での負債総額は、今年最少の12億4,800万円(前年同月比81.4%減、前年同月67億1,600万円)で、2カ月ぶりに前年同月を下回った。
■上半期の累計件数、前年同期より約3割減
2016年上半期(1−6月)の累計件数は53件(前年同期比29.3%減、前年同期75件)で、前年同期より約3割減で推移している。負債総額は269億8,500万円(同12.6%減、同308億8,400万円)で前年同期を下回った。負債額別では、10億円以上の大型倒産が5件(前年同期7件)で、最多が1億円以上5億円未満の24件(同31件)だった。
産業別では、最多が製造業の14件(同22件)。次いで、建設業13件(同7件)、サービス業他9件(同13件)、卸売業8件(同13件)と続く。
原因別では、販売不振27件(同44件)が最も多かった。次いで、既往のシワ寄せ(赤字累積)が19件(同16件)と続く。
形態別では、最多が事業消滅型の破産が33件(同49件)だったのに対し、再建型の民事再生法は5件(同5件)にとどまった。業績不振から事業継続を断念するケースが依然として多い。
従業員数別では、5人未満の20件(同31件)が最多。次いで、5人以上10人未満の14件(同19件)だった。この結果、従業員数10人未満は34件(構成比64.1%、前年同期50件)で、小規模企業が全体の6割を占めた。
※表資料・グラフ資料は添付の関連資料を参照