日本NI、NI、測定感度が１０fAで電圧出力が２００Vのソースメジャーユニットを発表

NI、PXIに対応するSMUの高精度版を発表
PXI製品としては業界最高となる１０fAの測定感度を実現


　日本ナショナルインスツルメンツ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役：コラーナ　マンディップ　シング、以下　日本NI）は、２０１６年７月７日、測定感度が１０fA、電圧出力が最大２００VのSMU（ソースメジャーユニット）「NI　PXIe−４１３５（http://sine.ni.com/nips/cds/view/p/lang/ja/nid/213489）」を発表しました。本製品では、微小な電流信号の測定が可能なほか、PXI（PCI　eXtensions　for　Instrumentation）に対応するSMUならではの高いチャンネル密度やスループット、柔軟性を持ち合わせています。本製品は、ICのウェハに対するパラメトリックテスト、微小電流センサやICの材料研究や特性評価などのアプリケーションに対する強力なツールとなります。

　※製品画像は添付の関連資料を参照

　PXIに対応するモジュール方式のSMUは、複数の計測を同時に並列で実行可能な多チャンネルシステムを小型の筐体で実現することができます。１台のPXIシャーシには最大６８チャンネルのSMUを収容できます。さらに、複数のPXIシャーシを連結することで、数百チャンネルまでの拡張が可能です。そのため、ウェハを対象とした信頼性試験や並列テストに対応できます。また、デジタル閉ループ制御に基づいて、特定のDUT（テストの対象となるデバイス）に対してSMUの応答を最適化できる技術が搭載されています。この技術はソフトウェアを介して制御できるため、SMUの整定時間の低減や、高容量性負荷に対するオーバーシュートや発振の抑制を、ソフトウェアの操作を通じて柔軟に実行できます。この技術や、高速なデータ通信バス、確定的なハードウェアシーケンスといった特長を駆使することで、テストのスループットの向上が図れます。

　NIのPXI対応SMUは、従来の箱型SMUと同様の使いやすさを備え、ソフトウェアベースの対話式フロントパネルも備えています。これを使えば、基本的な測定や自動アプリケーションのデバッグが行えます。また、ドライバには、テストで使用するコードの開発に役立つヘルプファイルや、ドキュメント、そのまま実行できるサンプルプログラムが用意されています。加えて、C言語、Microsoft．NET　Framework、システム開発ソフトウェアである「NI　LabVIEW（http://www.ni.com/labview/ja/）」を含めたさまざまな開発環境に対応するプログラミングインタフェースも提供されます。さらに、PXI対応のSMUとテスト管理用ソフトウェアの「NI　TestStand」を併用すれば、実験室や製造現場で使用するテストシステムを容易に開発／実装（デプロイ）することができます。

■IMEC研究員　Bart　De　Wachter氏（博士）のコメント
　「われわれのインラインパラメトリックテストでは、数百万ポイントにも上るデータを収集する必要があります。しかし、その種のテストでは、pAレベルのリーク電流にしばしば悩まされてきました。NIの新しいSMUを使用すれば、PXIプラットフォームならではのテスト速度の向上と、LabVIEWによって得られるシステムプログラミングの柔軟性というメリットを享受しながら、微小な電流信号を正確に測定することができます。」

■NI自動テスト部門ディレクター　Luke　Schreierのコメント
　「半導体デバイスの複雑化はとどまることなく進んでいます。そのため、現在では、従来からの研究方法や、特性評価の方法、信頼性試験の方法を見直す必要に迫られています。このことは、当社がPXI対応のSMUを市場に投入する大きな動機になりました。このような背景から開発された当社のSMUを使用することで、テスト時間を短縮するとともに、チャンネル密度を高めることが可能になりました。さらに、このたび発表した新製品であれば、１０fAの測定感度を得ることができます。この新製品を採用することによって、計測の質をより一層高めることが可能になります。」

　NI　SMUを用いてテストにかかる費用を節約する方法、スマートテストシステムを構築する方法については、こちらのホワイトペーパー（http://www.ni.com/white-paper/8281/ja/）をご覧ください。

■日本ナショナルインスツルメンツについて
　ナショナルインスツルメンツ（NI）は、１９７６年以来、柔軟で優れたテクノロジソリューションを提供し、世界中のエンジニアの生産性向上とイノベーションを後押ししてきました。ハードウェアとソフトウェアを統合したNIのプラットフォームは、ヘルスケアや自動車、家庭用電化製品から素粒子物理学にいたるまで、あらゆる業界で活用され、社会の発展に貢献しています。日本ナショナルインスツルメンツ（http://japan.ni.com）は、NIの日本法人です。

　・LabVIEW、National　Instruments、NI、ni．comはNational　Instruments　Corporationの商標です。
　・その他の企業名ならびに製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。