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武田薬品、アログリプチンの心血管系への安全性を評価したEXAMINE試験の事後解析データを発表

2016-06-16

アログリプチンの心血管系への安全性を評価したEXAMINE試験における
死亡率に関する事後解析データが第76回米国糖尿病学会学術集会で発表され
Diabetes Care誌にも掲載


 当社は、第76回米国糖尿病学会学術集会において、グローバル試験であるEXAMINE(※)試験の事後解析データを発表しましたのでお知らせいたします。本解析では、直近に急性冠症候群(ACS)を発症した2型糖尿病患者さんにおいて、18ヶ月(中央値)の追跡調査期間中、DPP−4阻害剤であるアログリプチン投与群ではプラセボ投与群と比較して心血管死を含む死亡リスクを上昇させないことが示されました。本データの結果では、両群ともに、心筋梗塞脳卒中、不安定狭心症などの非致死性心血管イベントの発現が高率であり、特に心不全による入院後においては、死亡リスクが高まることが示されました。このデータは、Diabetes Care誌にも掲載されました。

 ※EXamination of CArdiovascular OutcoMes: AlogliptIN vs. Standard of CarE in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus and Acute Coronary Syndrome

 米国コネチカット州ファーミントンにあるConnecticut大学Calhoun Cardiology Center教授であり、EXAMINE試験の運営委員で治験実施医師であるWilliam B. White, MDは、「心臓疾患や心血管疾患は、2型糖尿病患者さんの主な死因であり、糖尿病患者さんの死因の50%から80%を占めています。したがって、EXAMINE試験に参加されているような、心血管疾患のリスクの高い2型糖尿病患者さんに対し、薬物療法がどのような影響を及ぼすかを明らかにすることが大変重要です。このたびの事後解析データにおいて、アログリプチン投与群では、18ヶ月の調査期間中、プラセボ投与群と比較して心血管死を含む死亡率を上昇させないことが示されました。これらのデータは、医療関係者が2型糖尿病患者さんの治療効果を見極める際の重要な知見となります」と述べています。

 EXAMINE試験において、全死亡の発現は、アログリプチン投与群で153例(5.7%)、プラセボ投与群で173例(6.5%)でした[HR=0.88、95% CI:0.71−1.09]。最初に心血管イベントを発症した後の死亡率については、アログリプチン投与群、プラセボ投与群の両群において、心不全による入院を最初に経験した患者群では、心血管イベント発症のなかった患者群と比較して、最も死亡率が高いことが示されました。心不全による入院後の死亡率は、アログリプチン投与群で25.9%、プラセボ投与群で28.4%でした。

 当社は、アログリプチンとメトホルミン、SU剤の3剤併用療法における忍容性を検証したEXAMINE試験の事後解析を含め、8つのデータをこのたびの米国糖尿病学会学術集会で発表しています。当該データでは、アログリプチン、メトホルミン、SU剤の3剤を投与した550名と、プラセボ、メトホルミン、SU剤を投与した505名を比較し、最大40ヶ月追跡調査しています(中央値18ヶ月)。本解析において、低血糖の発現率(アログリプチン投与群8.8% vs. プラセボ投与群6.7%、p=0.161)および重篤な低血糖の発現率(アログリプチン投与群1.30% vs. プラセボ投与群0.43%、p=0.088)において有意差はなく、3剤療法の有効性と良好な忍容性が示されました。


<EXAMINE試験について>
 EXAMINE試験は、プラセボ対照無作為二重盲検の大規模臨床試験であり、米国食品局(FDA)がすべての新規2型糖尿病治療薬に関して2008年に発行した「新規2型糖尿病治療薬の心血管系リスク評価についてのガイダンス」に則り実施されました。本試験は、直近に急性冠症候群(ACS)を発症し心血管系リスクの高い2型糖尿病患者さんにおける、標準治療に加えてプラセボを投与した群とアログリプチンを投与した群とで、心血管系への安全性を比較検証しています。試験の主な目的は、心血管死、非致死性心筋梗塞および非致死性脳卒中から成る主要複合エンドポイントにおける、非致死性の循環器系リスクを検証するものです。

 EXAMINE試験は、49カ国において、15〜90日以内にACSを発症した2型糖尿病の患者さん5,380例を無作為に割り付けて実施された試験です。心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中から成る主要複合エンドポイントについて、心血管イベント発症リスクが高い2型糖尿病の患者さんにおいて、心血管イベント発症リスクの上昇は認められず、標準治療に加えてプラセボを投与した群に対する非劣性を検証する本試験の主要エンドポイントは達成されました。主要エンドポイントの発現率は、アログリプチン投与群(305名)とプラセボ投与群(316名)とで同程度でした[追跡調査期間中央値18ヵ月において11.3% vs 11.8%、HR=0.96、片側信頼区間1.16]。これらの結果より、アログリプチンは直近に急性冠症候群(ACS)を発症した心血管系イベント発症リスクが高い2型糖尿病患者さんにおいて、心血管リスクを上昇させないことが示されました。


以上




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