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神戸製鋼、グループ会社がばね向け鋼線の試験値を改ざんし出荷していたことが判明
神鋼鋼線工業株式会社の子会社におけるJIS規格に関わる不適合事象について
このたび、当社の関連会社である神鋼鋼線工業株式会社(本社:兵庫県尼崎市、社長:藤井晃二、当社出資比率30.7%、東証二部上場)の100%子会社である神鋼鋼線ステンレス株式会社(本社:大阪府泉佐野市、社長:山口和良)が製造しているばね用ステンレス鋼線(JIS G 4314)の一部について、引張強度の試験値の書き換えを行い、規格外品(※)を出荷していたことが判明致しました。
2008年に発生しました当社子会社におけるJIS法違反を受けて、当社グループを挙げて品質保証体制強化活動を推進して参りましたが、かかる事態を招きましたことは誠に遺憾であり、お客様や関係者の皆様に多大なるご心配、ご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。
検査記録のある9年2ヶ月間(2007年4月〜2016年5月)に試験値の書き換えを行ってJISマークを表示して出荷したばね用ステンレス鋼線(JIS G 4314)は55.6トンであり、その用途としては、家電・家庭用品等向け74%、給湯器等のガス設備向け12%、自動車向け6%であり、現時点で用途が未判明のものが8%となっております。引き続き、用途の確認を進めるとともに、納入先であるばねメーカー様のご協力を得ながら、最終納入先に品質上・安全上の問題がないか確認して参ります。
当社は、今回の事態を厳粛に受け止め、今後、このような事態を二度と引き起こすことのないよう、調査委員会を設置し、有識者の意見を聞きながら徹底的な原因究明を行うと共に、それを踏まえた再発防止策を講じて参る所存です。
(※)今回の対象材の引張強度は規格上の下限値の96%以上となっており、一般的なばねの設計余裕度を考えると、市場折損リスクは極めて低いと想定しておりますが、引き続き調査・確認を進めて参ります。
(ご参考)
■神鋼鋼線工業株式会社の概要
社名:神鋼鋼線工業株式会社
本社:兵庫県尼崎市中浜町10−1
工場:同上、兵庫県加古川市尾上町今福128
代表者:代表取締役社長 藤井晃二
従業員数:約850名(連結)
資本金:8,062百万円
出資:(株)神戸製鋼所30.7%(東証二部上場)
売上高:約290億円(連結、2015年度)
事業内容:線材二次製品の製造・販売
■神鋼鋼線ステンレス株式会社の概要
社名:神鋼鋼線ステンレス株式会社
本社:大阪府泉佐野市鶴原4−10−20
工場:同上
代表者:代表取締役社長 山口和良
従業員数:約50名
資本金:99百万円
出資:神鋼鋼線工業(株)100%
売上高:約10億円(2015年度)
事業内容:ステンレス線材製品の製造(製品の販売は神鋼鋼線工業(株)が担当)
*参考資料は添付の関連資料を参照