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ダイキン、2020年度までの戦略経営計画「FUSION20」を策定
【目標年度:2020年度(2021年3月期)】
戦略経営計画「FUSION20」を策定
英知と情熱を結集し、空気と環境の新たな価値を協創する
ダイキン工業株式会社は、このほど2016年度から2020年度までの戦略経営計画「FUSION20」を策定しました。
2015年を最終年度とする「FUSION15」では、厳しい事業環境の中、販売力・営業力の抜本的強化による拡販、全社を挙げたトータルコストダウンを推進しました。また、温暖化係数の低い次世代冷媒R32を世界で初めて採用するなど、インバータ空調機の普及拡大とあわせ、事業を通じた社会課題の解決にも積極的に貢献してきました。その結果として、この5年間で売上高は約1.2兆円から2兆円超へ、営業利益率は6.5%から10%超へと向上し、事業基盤は一段と強固なものになりました。
今年度からスタートする戦略経営計画「FUSION20」では、重点分野を明確に定めて集中的に資源を投入し、既存事業の徹底強化と、新分野の事業領域拡大を図ります。既存事業の空調・化学・フィルタ分野で世界トップクラスの地位を確固たるものにするとともに、新分野として、「暖房・給湯事業」「エネルギーソリューション事業」「商業用冷設事業」「次世代冷媒・ガス事業」「空気・空間エンジニアリング事業」等にも挑戦します。
「FUSION20」の定量目標として、2018年度中期実行計画を定め、最終年度の2020年にありたい姿として、売上高3兆円規模、営業利益率12%をめざします。
1.定量目標
※添付の関連資料を参照
2.計画の方向性
FUSION20では、既存事業の強化、新分野への挑戦、事業展開を支える経営基盤の強化を図るため、全社重点戦略12テーマを定めています。
既存事業では主力の空調事業において、この5年間、グローバルの主要地域ごとにバランスよく稼ぐことのできる事業基盤を確立しました。FUSION20では、その事業基盤を最大限に活かし、グローバル各地域で稼ぐ力をさらに高めていきます。
特に、世界最大規模の北米市場と、中間層の増加・都市化が著しいアジア市場での事業拡大に注力します。化学事業では、例えば、電動化の進む自動車分野に対して、フッ素材料の新たな用途の開発や、フッ素以外の材料とも組み合わせた複合・非フッ素の事業化を推進し、収益基盤を強化します。さらに、空調・化学と親和性のあるフィルタ事業の成長・発展を加速し、空調、化学に加えた第3の収益の柱として育てていきます。
一方で、空調・化学で培った環境技術を基盤に、IoTや人工知能など時代対応の技術を組み合わせて、新分野へ事業領域を拡大し、事業構造の転換を図ります。「環境・エネルギー」「空気・空間」を軸に、次の5つの事業に注力します。「暖房・給湯事業」「エネルギーソリューション事業」では成果の創出を急ぎます。また「商業用冷設事業」「次世代冷媒・ガス事業」「空気・空間エンジニアリング事業」は、将来を見据えた事業として挑戦していきます。
既存、新分野ともに事業を強化・成長させるためには、メーカーの生命線である技術・モノづくりの高度化は欠かせません。2015年に設立したダイキングループの技術開発のコア拠点「テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)」を中心に、グローバルの各研究開発拠点と連携し、社外との協創を進めながら、差別化商品を切れ目なく生み出していきます。また、顧客ニーズにあった商品をタイムリーに供給する仕組みを高度化するため、情報・通信・センサーなどの先端技術を取り込み、最先端のモノづくりを追求していきます。
FUSION15では、M&Aも含めた成長に伴い、海外の拠点、従業員が急速に増え、当社は現在、世界の多種多様な価値観を持つ人材が活躍する企業グループとなりました。今後もグローバルで、より大きく事業を拡大する計画です。
こうした状況に見合う経営基盤の強化として、経営管理の高度化、経営理念の浸透を含めた人材力強化、ガバナンス構築、リスクマネジメントの更なる強化などを、重要な課題としてテーマアップしています。
【全社重点戦略 12テーマ】
※添付の関連資料を参照
以上