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東洋紡、周産期医療に貢献する性感染症検出キットを開発
周産期医療に貢献する、性感染症検出キットを開発
〜業界最短時間で判定〜
当社は、性感染症の一種であるクラミジア感染症(以下、クラミジア)と、淋菌感染症(以下、淋菌)の原因菌を短時間で自動的に検出できる体外診断用医薬品「ジーンキューブ(R)クラミジア・トラコマチス」「ジーンキューブ(R)ナイセリア・ゴノレア」を開発しました。4月25日から販売を開始します。
1. 開発の背景
性感染症で最も流行しているクラミジアは、症状が発症するだけではなく、女性の不妊や周産期における胎児への感染の原因にもなっています。淋菌は、クラミジアと同時感染も認められており、放置しておくと蔓延・重症化を招くこともあります。
これら疾患の早期治療を行うには、迅速に検査を行い、それぞれの原因菌に有効な抗菌薬を選定することが必要です。クラミジア、淋菌ともに迅速な検査方法として、遺伝子検査法が広く実施されていますが、検査に2時間以上かかっていました。
そこで当社は、全自動遺伝子解析装置「GENECUBE(R)」を使用することで、煩雑な作業を行うことなく、クラミジアと淋菌の原因菌を検出できる体外診断用医薬品を開発しました。
2. 「ジーンキューブ(R)クラミジア・トラコマチス」「ジーンキューブ(R)ナイセリア・ゴノレア」の特長
(1)原因菌を短時間・高精度に検出
従来の遺伝子検査と比較し、検査時間は業界最短の1時間以内(最短40分)、判定一致率は99.1%以上です。少ない試料でも感度よく検出します。
※参考画像は添付の関連資料「参考画像1」を参照
(2)取り扱いが簡単
煩雑な試薬調製がなく、子宮頸管擦過物または男性尿などの試料を添加したキットを「GENECUBE(R)」にセットするだけです。
(3)変異株の検出が可能
今までのPCR法(*)では検出できなかった、クラミジアの変異株であるスウェーデン変異株も検出できます。
*PCR法:微量な試料から、必要なDNAの断片を増幅させる遺伝子増幅法の一種
3. 今後の展開
体外診断用医薬品「ジーンキューブ(R)クラミジア・トラコマチス」「ジーンキューブ(R)ナイセリア・ゴノレア」キットで、2017年度に1億円の売り上げを目指します。
全自動遺伝子解析装置「GENECUBE(R)」は、現在、国内の大学病院や国公立病院などに販売していますが、今後、海外への販売に向け、承認手続きを行います。
当社は、「GENECUBE(R)」の普及を通して、感染症の早期発見、早期治療および拡大抑制に貢献します。
(参考)
■全自動遺伝子解析装置「GENECUBE(R)」
本体価格:1,600万円(税抜)
外形寸法:幅900×奥行550×高さ650(mm)
重量:約92kg
■「ジーンキューブ(R)クラミジア・トラコマチス」
価格:76,800円(税抜)/各キット、96テスト入り
■「ジーンキューブ(R)ナイセリア・ゴノレア」
価格:96,000円(税抜)/各キット、96テスト入り
※参考画像は添付の関連資料「参考画像2」を参照
以上