日本NI、IIoTに対応する状態監視用ソフト「InsightCM」の新版を発表

IIoTに対応する状態監視用ソフト「InsightCM(TM)」の新版登場で、運用／保守コストのさらなる削減が可能に
オンラインでの工場全体の状態監視機能を強化し、保守の要件にも対応


　日本ナショナルインスツルメンツ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役：コラーナ　マンディップ　シング、以下　日本NI）は、２０１６年４月１９日、機械のメンテナンスや運用にかかる設備投資の健全性を把握するのに役立つソフトウェアソリューション「NI　InsightCM(TM)Enterprise（以下、InsightCM）」の新版を発表します。この新版は、現在、設備監視の分野で生じている課題を解決できるエンドツーエンドのソフトウェアソリューションです。

　設備監視の分野では、Big　Analog　Data(TM)の問題が顕在化しつつあります。監視の対象にすべき設備の数が膨大になっていることに加え、多種多様なセンサーに対応しつつ、測定時間の短縮も強く求められているからです。InsightCMの新版は、計測業界で３０年以上の実績を積み上げてきたNIが、IIoT（Industrial　Internet　of　Things）技術に積極的に取り組むなかで、設備監視の分野に向けて新たに開発した製品です。NIでは、本製品をはじめ、「NI　DIAdem」、「NI　CompactRIO」など、IIoT技術に対応する様々なプラットフォームを提供しています。これらのプラットフォームはシームレスに統合し、多数のセンサーを対象とした分散型の計測、ネットワークエッジにおける処理／解析、オープンな通信、データの管理といった機能を実現します。これらの機能を活用し、大量の「未処理データ」ではなく、エッジコンピューティングによって得られた「意味のある情報」を取得することができるため、大半のデータが解析できずに終わってしまうというBig　Analog　Data(TM)の問題を解決することができます。

　このオンライン状態監視ソリューションは、油田／ガス田、発電、採鉱、鉄道および工業関連の製造など、機械性能の最適化、稼働時間の最大化、保守コストの削減、および安全性の向上を必要とする様々な業界の企業に最適です。


＜主なメリット＞
　・保守作業の効率が数倍に：保守担当者の数を増やすことなく、より多くの設備を監視の対象にすることが可能になる
　・複数の測定ツールを統合可能：１つのエンタープライズソフトウェアに、電気的測定をベースとしたMCSA（Motor　Current　Signature　Analysis：モータ電流徴候解析）を実施するための振動測定ツールや温度測定ツールを統合できる
　・完全なアクセシビリティの提供：すべてのデータにアクセスできるだけでなく、CMMS（Computerized　Maintenance　Management　System：設備保全管理システム）、SCADA（Supervisory　Control　And　Data　Acquisition）、データベースヒストリアン、故障予測ツールといった他社製のエンタープライズソフトウェアパッケージにも接続可能
　・拡張性：「NI　InsightCM　Server」を使用し、問題を抱えている最も重要な設備から監視を開始し、その後監視範囲を数百台ある補助的な設備に順次拡大することで全体を網羅することが可能になる
　・柔軟性が高い：「NI　InsightCM　Software　Development　Kit」の最新版を使用することで、他社製のハードウェアへの接続機能やカスタムの解析機能を追加することができる。また、ハードウェアプラットフォームであるNI　CompactRIO向けに提供されている１００種以上のセンサモジュールの利用が可能になる
　・優れた適応能力：InsightCMはオープンな技術プラットフォーム上に構築されている。そのため、各種装置やツールのベンダーに依存することなく、さまざまな業務の運用方法に適応できる


■Viewpoint　Systems社　社長　Jim　Campbell氏のコメント
　「InsightCMを利用することにより、当社の顧客に対し、回転機械向け状態監視システムですぐに利用できる機能を多数提供することができます。またInsightCMは、加速度計や熱電対、あるいはModbusを介して接続されたデータソースのほか、一般的な解析機能や表示機能などもネイティブにサポートしています。このことが同製品の有用性を高める大きな要因になっています。加えて、当社は状態監視システムのプロバイダとして、同製品が充実したカスタマイズ機能を備えている点と、オープンな標準データファイルフォーマットを採用している点を特に高く評価しています。さらに、顧客から独自機能の実現を求められた場合には、InsightCM自体に直接変更を加えることも可能です。豊富な機能を備えつつ構成も可能（コンフィギュラブル）なInsightCMは、機械の状態監視に対して理想的なプラットフォームだと言えます。」


　NI　InsightCM　Enterpriseの詳細については、http://www.ni.com/insightcm　をご覧ください。


＜日本ナショナルインスツルメンツについて＞
　ナショナルインスツルメンツ（NI）は、１９７６年以来、柔軟で優れたテクノロジシステムを提供し、世界中のエンジニアの生産性向上とイノベーションを後押ししてきました。ハードウェアとソフトウェアを統合したNIのプラットフォームは、ヘルスケアや自動車、家庭用電化製品から素粒子物理学にいたるまで、あらゆる業界で活用され、社会の発展に貢献しています。日本ナショナルインスツルメンツ（japan．ni．com）は、NIの日本法人です。