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アステラス製薬、産総研と抗寄生原虫創薬に関する共同研究契約を締結

2016-04-06

「顧みられない熱帯病」の抗寄生原虫創薬(シャーガス病)に関する産総研との新たな共同研究契約締結


 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、本日、国立研究開発法人産業技術総合研究所(所在地:茨城、理事長:中鉢 良治、以下「産総研」)と「顧みられない熱帯病(1))」(Neglected Tropical Diseases、以下「NTDs」)の抗寄生原虫創薬(シャーガス病)に関する新たな共同研究契約を締結しましたので、お知らせします。

 アステラス製薬は、世界で深刻な問題となっている「保健医療へのアクセス(Access to Health)課題(2))」の解決に取り組んでいます。その一環として、NTDsの中でとりわけ新薬が求められているトリパノソーマ科寄生原虫症(リーシュマニア症(3))、シャーガス病(4))、アフリカ睡眠病(5)))に関して、2012年から国内の5つの研究機関及び国際NPOと創薬共同研究(以下「従来の共同研究」)体制を構築し、新規治療薬の創出を目指してきました。

 このたび産総研と新たに締結した共同研究契約(以下「本共同研究」)では、従来の共同研究の下で得られたシャーガス病の原因となる寄生原虫クルーズトリパノソーマに対する「ゲノム編集技術(6))」及び「ハイスループットクルーズトリパノソーマ活動度アッセイ技術(7))」などを活用し、対象をシャーガス病に絞って新規治療薬の創出に向けた研究を行います。シャーガス病はNTDsの中でも羅患数が多いうえ、十分な治療薬も存在していないことから、新規治療薬の開発が強く求められています。

 本共同研究は、ゲノム編集技術により、クルーズトリパノソーマの生存に必須な遺伝子を短期間で正確に見出せるか検証することを目的としています。アステラス製薬は、主に検証に相応しい遺伝子を選択し、産総研はゲノム編集を担当します。本共同研究での検証完了後には、産総研を中心に複数の研究機関が参画する更に大きな枠組みの中で網羅的にゲノム編集を行い、シャーガス病の治療薬創出を目指す共同研究体制の構築も計画されており、それへの参画も検討していく予定です。

 なお、従来の共同研究は、目標とするプロファイルを満たす抗寄生原虫化合物の取得に至らなかったことなどから、契約期間の満了をもって終了しました。その原因は、クルーズトリパノソーマの生存に必須な遺伝子の情報が不足していたことにあり、その知見が新たに提携した本共同研究に繋がっています。また、従来の共同研究に参加する国内の2つの研究機関とともに進めてきた抗デングウイルス創薬についても、有望な化合物の取得に至らず、共同研究を終了しました。

 アステラス製薬は、本共同研究を通じた取り組みにより、世界中でシャーガス病に苦しむ患者さんのため、新たな治療薬創出に繋がる科学的見地の蓄積に努めるとともに、引き続きAccess to Healthの改善に積極的に取り組んでいきます。


以上


 ※リリース詳細は添付の関連資料を参照




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