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IRジャパン、LED(発光ダイオード)制御用IC「IRS2548D」をサンプル出荷開始
インターナショナル・レクティファイアー
LED(発光ダイオード)制御用ICをサンプル出荷開始
〜力率改善(PFC)回路内蔵、街灯や劇場照明などに最適〜
パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都豊島区)は19日、大電力LED(発光ダイオード)照明の高効率スイッチング電源(SMPS)用制御IC「IRS2548D」のサンプル出荷を開始しました。LED利用の街灯、スタジアムや劇場の照明などに適しています。
IRS2548Dは、力率改善(PFC)(*1)回路とハーフブリッジ(*2)駆動回路を集積しています。電力60W以上では、従来のフライバック・コンバータに比べて高効率で、40V/1.3Aの高輝度LEDの負荷に対して88%以上の効率が得られます。
※製品画像は添付の関連資料を参照
このICには、PWM(パルス幅変調)の調光(ディミング)機能があり、光出力を2%以下まで下げられます。設定可能なPFC、ハーフブリッジの過電流保護、ラッチ耐性、ESD(静電気放電)保護などの機能を備えています。可変周波数発振器や、デッドタイム発生器(固定で標準1.6μs)、ブートストラップMOSFET、電源電圧に対する15.6Vのツェナー・クランプ・ダイオードなどを内蔵しており、起動電流は250μAと小さく抑えました。
ハイサイド駆動回路に加えられるオフセット電圧は600V。駆動回路の出力電流は、吐き出しが標準値で180mA、吸い込みが標準260mA。立ち上がり時間は120ns、降下時間は50ns(いずれも標準値)。パッケージは14ピンSOPです。
データシートとアプリケーション・ノートはIR社のホームページ(http://www.irf.com)から入手できます。IRS2548Dを搭載した評価基板(IRPLLED5)を用意しています。
1万個購入時のIRS2548Dの単価は1.45米ドルからの予定です(米国での参考価格)。鉛フリーで欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)に準拠しています。データシートと画像データはIRジャパンのホームページ(http://www.irf-japan.com)から入手できます。
<用語説明>
*1)PFC(power factor correction):力率改善。力率は、供給された電力のうち、有効に働いた電力の比率です。電力は電圧と電流の掛け算で求められますが、交流の場合、電圧と電流の間に位相差(時間的なずれ)があり、これによって有効な電力が減ります。これを改善する回路がPFC回路です。電力伝送網の効率に影響する「電力品質」の指標と言えます。力率(PF)の理想値はPF=1です。PFC回路は高周波でスイッチングするので、国・地域によって電源の高調波を抑制するための基準が規定されています。
*2)ハーフブリッジ:ハーフブリッジ回路は、2つのスイッチング素子(トランジスタ)を直列に接続して構成します。ハーフブリッジ回路を2個のMOSFETで構成した場合、上側のMOSFETをハイサイドMOSFET、下側のMOSFETをローサイドMOSFETと呼びます。ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETが同時にオンすると貫通電流が流れてMOSFETが破壊されることがあるため、これを防止するために同時にオフする期間を作ります。この期間をデッドタイムと呼びます。
<インターナショナル・レクティファイアー(IR(R))社について>
IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源のシステムや部品は、コンピュータの性能向上や、世界で最も電力消費の大きいモーターの省エネに貢献しています。コンピュータ、省エネ家電、照明器具、自動車、衛星・航空・防衛システムなどの主な製造企業は、次期製品の性能向上のためにIR社のパワー・マネジメント・ソリューションに頼っています。本社は米国のカリフォルニア州エルセグンド。ホームページはhttp://www.irf.comです。
注:IR(R)はInternational Rectifier Corporationの登録商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。