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ロシュ・ダイアグノスティックス、「エクルーシス試薬 エベロリムス」を発売
免疫抑制剤投与時に必要な血中薬物濃度のモニタリングに貢献
「エクルーシス試薬 エベロリムス」発売のお知らせ
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長兼CEO:小笠原信)は、全血中の血中薬物エベロリムス(mTOR阻害薬)を測定する「エクルーシス試薬 エベロリムス」を3月14日に発売します。
エベロリムス(一般名)は、免疫抑制剤の一種であり、腎臓や心臓の移植手術後に、移植臓器への拒絶反応を抑制するために投与されます。臓器移植後だけでなく、ネフローゼ症候群や膠原病などの自己免疫疾患の治療にも用いられています。
免疫抑制剤においては、治療に有効かつ安全な最小有効量と最大耐用量の幅(治療血中濃度域)と副作用発現域が近接しており、また薬効や副作用に個人差があるため、投与の際には、継続して血中濃度を測定していく治療薬物モニタリングが重要です。作用機序の異なるいくつかの免疫抑制剤を組み合わせて投与されることが多く、各薬剤の血中薬物濃度を測定しながら患者さんごとに最適な投与量を調節する必要があります。
「エクルーシス試薬エベロリムス」は、電気化学発光免疫測定法(ECLIA)を測定原理とする当社の自動分析装置用の専用試薬です。検査の測定時間は18分で、感度が高く、0.5〜30ng/mLという広範囲での血中薬物量の測定が可能です。検体には全血を用い、検体前処理液を注入・撹拌し、遠心分離を行う前処理が必要となります。当製品では、前処理液を1種類使用し、同処理液は他の免疫抑制剤用血中薬物測定試薬と共通で使用できるため、作業の煩雑さを低減し、効率化に貢献します。
今回の「エクルーシス試薬エベロリムス」がラインナップに加わることで、血中薬物濃度のモニタリングが必要な、臓器移植後に投与される主な免疫抑制剤について、同一検体、同一機器での検査が可能となります。ロシュ・ダイアグノスティックスは、今後もより安全で効果的な薬剤の投与と検査の効率化に貢献してまいります。
【製品特長】
・0.5〜30ng/mLという高感度・広範囲での測定が可能
・測定のための前処理工程で使用する溶液が1種類で済み、他の免疫抑制剤の血中薬物測定試薬と共通で使用できるため、作業の煩雑さを低減し、検査の効率化に貢献
・電気化学発光免疫測定法(ECLIA)により18分で自動測定
【製品概要】
(1)希望販売価格(税抜)
100テスト用140,000円
(2)測定項目と保険点数
特定薬剤治療管理料470点、移植3か月は+2740点(B001−2)
(3)対応機種
既に発売済みの当社自動分析装置「コバスe411」、「コバス6000」、「コバス8000」、および「モジュラーアナリティクス」を用いて自動測定が可能
【製品画像】
*添付の関連資料を参照
・ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社について
スイス・バーゼルに本社を置く世界有数のヘルスケア企業であるF.ホフマン・ラ・ロシュの診断薬事業部門の日本法人です。2016年2月現在、従業員828人、全国9都市に支店、物流センターを有し、体外診断薬・機器事業、研究用試薬・機器事業、血糖測定関連事業などを幅広い領域で事業を展開しています。私たちは、医療従事者の皆さまが最適な治療選択や意思決定が行えるよう、臨床検査の医学的価値および効率性を高めるソリューションをお届けします。
詳細は、http://www.roche-diagnostics.jpをご覧ください。