バイエル、「Kovaltry」が血友病A治療薬としてEUで承認取得

バイエルのKovaltry(R)、血友病A治療薬としてEUで承認取得


　本資料は２月２２日にドイツ・バイエル社が発表したプレスリリースを日本語に翻訳したもので、報道関係者各位へ参考資料として提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語を優先します。原文はhttp://www.press.bayer.comをご参照ください。


　レバクーゼン、２０１６年２月２２日―バイエルは、すべての年齢層の血友病A患者に対する治療薬として、欧州委員会からKovaltry(R)（開発品名：BAY８１−８９７３）の承認を取得しました。Kovaltryは、非修飾の完全長遺伝子組換え型血液凝固第　VIII　因子製剤であり、臨床試験では、本剤の週２回または週３回の定期補充療法における血友病A患者の出血抑制効果が示されました。

　ドイツ・バイエル社医療用医薬品部門の経営委員会メンバーで開発責任者のヨルグ・メラーは次のように述べています。「今回の承認は、新しく革新的な治療薬を市場にお届けするための私たちの長年の努力における新たなマイルストーンとなります。バイエルは血友病領域に長く注力しており、血友病A患者さんに新しい治療選択肢としてKovaltryを提供できることを非常に嬉しく思います」

　また、ボン大学クリニック実験血液学・輸血学研究所（Institute　of　Experimental　Hematology　andTransfusion　Medicine，University　Clinic　Bonn）所長のヨハネス・オルデンバーグ博士は次のように述べています。「血友病治療は過去数十年間で目覚しい進歩を遂げました。しかしながら、患者さんの生活の質についてはさらなる向上の余地があります。週２回および週３回の定期補充療法での有効性が認められたことにより、血友病A患者さんのそれぞれの個別ニーズに応じて、柔軟な治療計画が立てられるようになります」

　今回の承認は、LEOPOLD（Long−Term　Efficacy　Open−Label　Program　in　Severe　Hemophilia　A　Disease）と呼ばれる臨床開発プログラムの成績に基づくものです。LEOPOLDプログラムは３つの国際共同臨床試験から成り、Kovaltryの薬物動態、有効性および安全性を評価する目的で計画されました。これら３つの試験を通して、全世界２５カ国、６０施設の重症血友病Aの小児および成人の患者さん２００人以上を対象にKovaltryが評価されました。


　バイエルは世界各国で、血友病A治療薬としてのKovaltryの承認取得を目指しています。


　欧州におけるKovaltryの承認により、バイエルの血液領域ポートフォリオは拡大します。ポートフォリオには、現在、世界７０カ国以上で販売されている「コージネイトFS」や、開発パイプラインにある半減期延長型遺伝子組換え型第　VIII　因子製剤なども含まれています。バイエルは、遺伝子治療や組織因子経路インヒビター（TFPI）阻害剤といった血友病や、その他の血液疾患に対するアプローチなど、前臨床および早期臨床試験段階にある新薬の開発に取り組んでいます。


＜血友病について＞
　血友病は主として、血栓形成に必要なタンパク質の１つの欠損あるいは低下に起因する遺伝性疾患であり、患者数は全世界で約４０万人にのぼります。血液凝固第　VIII　因子の欠損あるいは低下に起因する血友病Aは最も多いタイプの血友病で、男性人口１万人当たり１人の割合で発生し、欧州では３万人以上が罹患しています。血友病Aでは、特に筋肉や関節、内臓で自然発生の出血が起こり、それらの出血が持続することがあります。


＜バイエルについて＞

　Bayer：Science　For　A　Better　Life

　バイエルは、ヘルスケアと農業関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。「Science　For　A　Better　Life」というミッションのもと、バイエルはその製品とサービスを通じて、人々のクオリティ・オブ・ライフ（QOL）の向上に貢献すると同時に、技術革新、成長、およびより高い収益力を通して企業価値を創造することも目指しています。また、バイエルは、持続可能な発展に対して、そして良き企業市民として社会と倫理の双方で責任を果たすために、これからも努力を続けます。グループ全体の売上高は４２２億ユーロ、従業員数は１１９，０００名（２０１４年）。設備投資額は２５億ユーロ、研究開発費は３６億ユーロです。この数字は、コベストロ社として株式市場に２０１５年１０月６日に上場した高機能ポリマー材料の事業を含んでいます。詳細はhttp://www.bayer.com.をご参照ください。


＜将来予想に関する記述（Forward−Looking　Statements）＞
　このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述（Forward−Looking　Statements）が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上（http://www.bayer.com）に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。