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アステラス製薬など、閉経後骨粗鬆症女性対象のROMOSOZUMAB 第III相試験の主な結果を発表

2016-02-26

閉経後骨粗鬆症女性を対象とした
ROMOSOZUMAB 第III相試験で得られた主たる結果を発表
FRAME試験で、主要評価項目である12ヶ月および24ヶ月の
新規椎体骨折発生率がいずれも低下


 アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(本社:東京、代表取締役社長:高橋栄一、以下「アステラス・アムジェン・バイオファーマ」)とアステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、romosozumab(一般名、開発コード:AMG785)の第III相臨床試験であるFRAME試験(FRActure study in postmenopausal woMen with ostEoporosis)の主な結果を発表しました。Romosozumabを投与された閉経後骨粗鬆症女性において、12ヶ月および24ヶ月の新規椎体骨折発生率がともに低下したことにより、主要評価項目をすべて達成しました。また、副次的評価項目である12ヶ月の臨床骨折発生率(臨床椎体骨折および非椎体骨折の合計)も低下しました。しかしながら、副次的評価項目の非椎体骨折発生率は、12ヶ月、24ヶ月ともに、有意な低下は認められませんでした。

 FRAME試験では、romosozumabの月一回の皮下投与により投与開始12ヶ月後の新規椎体骨折発生のプラセボに対する相対リスクが統計学的に有意に73%低下したことが示されました。この効果は両群が2年目にデノスマブ投与に移行してからも持続していました。Romosozumab投与に続けてデノスマブを投与した群は、プラセボに続けてデノスマブを投与した群に対して24ヶ月の新規椎体骨折発生率の相対リスクを統計学的に有意に75%低下させました。加えて、romosozumab投与群の投与開始12ヶ月後の臨床骨折発生率は、プラセボ群に比べて統計学的に有意に36%低下しました。

 12ヶ月間の二重盲検期間および24ヶ月の試験期間において、有害事象ならびに重篤な有害事象の発現率に投与群間で差は認められませんでした。最初の12ヶ月間で、いずれの群でも、最も報告の多かった有害事象(10%超)は、関節痛、鼻咽頭炎、腰背部痛でした。12ヶ月間で、romosozumab群の5.2%および、プラセボ群の2.9%に注射部位反応の報告がありました。注射部位反応の多くは軽度でした。難聴および変形性膝関節症の悪化を評価するために実施したサブスタディでは、投与群間に差はありませんでした。Romosozumab投与期間終了後およびromosozumab投与期間を終了しデノスマブの初回投与後に、各々1例づつの顎骨壊死と判定された症例がありました。また、romosozumab投与開始3ヶ月後に非定型大腿骨骨幹部骨折と判定された症例が1例ありました。

 FRAME試験は、romosozumabの閉経後骨粗鬆症女性に対する有効性と安全性を評価するための第III相多施設共同国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験です。本試験では、12ヶ月間のromosozumabおよびプラセボ投与に続けて、非盲検下で、デノスマブを12ヶ月間投与し、評価しました。本試験の目的は、romosozumabの閉経後骨粗鬆症女性における12ヶ月および24ヶ月の骨折リスクの低下効果の検証でした。

 第III相試験であるFRAME試験の更に詳細な解析が進行中で学会や論文への投稿が行われる予定です。


■Romosozumabについて
 Romosozumabは治験中の骨形成作用を持つモノクローナル抗体で、どの国においても承認を得ていません。タンパク質スクレロスチンの作用を阻害し、骨形成の増加と骨吸収の減少という両方の効果を併せ持ちます。現在、大規模グローバル第III相試験において、romosozumabが骨折リスクを減少させる可能性についての研究が行われています。この試験には、合計10,000人を超える閉経後の骨粗鬆症患者においてromosozumabをプラセボまたは実対照薬のいずれかと比較する、2つの大規模な骨折試験が含まれます。日本ではRomosozumabはアステラス・アムジェン・バイオファーマとアステラス製薬によって共同開発されています。


■FRAME試験について
 FRAME試験は、大腿骨近位部または大腿骨頸部の低骨密度で定義した閉経後骨粗鬆症女性に対する有効性と安全性を評価するための第III相多施設共同国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験です。本試験では、romosozumab12ヶ月間投与のプラセボに対する有効性を、新規椎体骨折リスク低下を指標として評価しました。更に、本試験では、12ヶ月間のromosozumabおよびプラセボ投与に続けて、デノスマブを12ヶ月間投与し、24ヶ月間の新規椎体骨折のリスク低下についての有効性も評価しました。加えて、12ヶ月および24ヶ月の臨床骨折(自覚症状のある椎体骨折および非椎体骨折の合計)のリスク低下、および非椎体骨折(脊椎以外で、骨粗鬆症性とは考えられない部位の骨折、高度な外傷性、または、病的骨折を除く)のリスク低下についても評価しました。

 本試験では7,180例が組み入れられており、12ヶ月間の二重盲検試験期間中、romosozumab210mgを毎月皮下注射、またはプラセボの月一回皮下注射のいずれかの群に1:1に割り付けられました。プラセボ対照試験期間終了後、最初12ヶ月間の投与については盲検のまま、12ヶ月間の非盲検下のデノスマブ60mgの6ヶ月に一回投与期に移行しました。非盲検下のデノスマブ60mgの6ヶ月に一回投与期は、更に12ヶ月間の延長試験を実施中です。


■アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社について
 アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(http://www.aabp.co.jp/jp/)は、世界最大の独立バイオテクノロジー企業のひとつであるアムジェン社(英名:Amgen Inc.、本社:米国)と、研究開発型グローバル企業であるアステラス製薬による合弁会社であり、ブレークスルー・サイエンスに基づく医薬品を提供し、日本の患者さんのアンメット・メディカル・ニーズに応えるために2013年10月に業務を開始しました。アステラス・アムジェン・バイオファーマは、アムジェン社のサイエンス及び開発品と、アステラス製薬の日本市場における患者さんや医療従事者のニーズに対する深い知識、マーケティングや開発に関する豊富な経験、及び強固なビジネス基盤を統合させ、両社それぞれの強みを最大限に生かして、健康な社会の実現に貢献します。


アステラス製薬株式会社について
 アステラス製薬株式会社(http://www.astellas.com/jp/)は、東京に本社を置き、「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを経営理念に掲げる製薬企業です。既存の重点疾患領域である泌尿器、がん、免疫科学、腎疾患、神経科学に加えて、新たな疾患領域への参入や新技術・新治療手段を活用した創薬研究にも取り組んでいます。さらには各種医療・ヘルスケア事業との融合による新たな価値創出にも挑戦しています。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます。


■アムジェン社について
 アムジェン社は、重篤な疾患に苦しむ患者さんのために、生物学的に革新的な治療を探索・開発・製造・提供する可能性を切り開いていきます。このアプローチは、疾患の複雑性の解明と人体の生物学上の基本を理解するために、先進的なヒト遺伝学などの手法を活用することから始まります。
 アムジェン社はアンメット・メディカル・ニーズが大きい領域に焦点を絞り、生物製剤の製造に関する専門知識を活用して医療効果の向上と人々の生活に画期的な改善をもたらすソリューションを追求しています。1980年に創業したバイオテクノロジーのパイオニアであるアムジェン社は、世界最大の独立バイオテクノロジー企業に成長し、世界中の多くの患者さんに貢献しており、革新的なパイプラインを開発しています。
 詳しくはhttp://www.amgen.comおよび、http://www.twitter.com/amgenをご覧ください。





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