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古河電工、太陽光発電所向けアルミ地中送電ケーブルを受注
国内最大級の太陽光発電所向けアルミ地中送電ケーブルを受注
〜22kV級のアルミ導体CVケーブル及び接続用品を開発〜
当社は、22kV級アルミ導体架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(注1)(以下、アルミ導体CVケーブル)及び接続用品を開発し、大規模太陽光発電所向け地中送電ケーブルとして受注しました。
今回の受注は22kV級では国内初の採用実績であり、22kVから66kV級の特別高圧クラスでは国内最大規模の受注量となります。
■背景
地中送電ケーブルは、主に都市部等で新たに送電鉄塔を設置することが困難な地域で採用されており、地下に設置された管路等に収容されている電力ケーブルです。暴風雨等の自然災害による影響が少ないため、安全で確実な送電が可能です。
一般的に、地中送電ケーブルの電気伝導体には「銅」が使用されていますが、銅は高い価格変動リスク、将来の資源枯渇リスクがあります。さらに近年は、建設現場における人手不足の慢性化を背景とした送電工事の省力化ニーズも年々高まっています。
■内容
このたび当社は、アルミニウム材料を電気伝導体に使用した22kV級アルミ導体CVケーブル及び接続用品の開発に成功し、総出力AC30.24MWの大規模太陽光発電所の地中送電ケーブル用途として、国内で初めて受注しました。
アルミニウムを電気伝導体に採用することで、銅に比べて製造コスト及び価格変動リスクを抑えつつ、軽量化によって送電工事の省力化にも貢献します。
今回開発したアルミ導体CVケーブル及び接続用品は、当社グループが長年培ってきた地中送電ケーブルに関する知見や技術を組み合わせ実現した製品であり、アルミ導体CVケーブルは株式会社ビスキャス(本社;東京都品川区、社長;佐久間進)で製造し、ケーブル接続用品は古河電工パワーシステムズ株式会社(本社;神奈川県横浜市、社長;奥野道雄)と共同開発し、製造しました。
今後、当社グループは、22kV級のみならず、低圧から超高圧まで幅広いアルミ導体CVケーブルと接続用品の開発・製造・販売・技術支援サービスに取り組むことで、主として再生可能エネルギー分野において2018年度までに当該製品の売上高を5億円以上へ拡大する予定です。
※参考画像は添付の関連資料を参照
■受注案件の概要
・納入先:パシフィコ・エナジー美作武蔵メガソーラー発電所(総出力 AC30.24MW)
・施工会社:東洋エンジニアリング(株)、山九プラントテクノ(株)
・納入製品:
ケーブル 22kV AL−CVT 3×250mm2 約11,000m
終端接続部 22kV AL−CVT 3×250mm2用 屋内用3組、屋外用2組
直線接続部 22kV AL−CVT 3×250mm2用 約40組
・受注金額:非開示
(注1)架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル;
絶縁体に架橋ポリエチレン、シース(防食層)に塩化ビニルを使用した電力ケーブルであり、絶縁体に油を使用したOFケーブルに比べて、より大きな電力を送ることが可能。